ナスダックが突然の急落!なぜ?

絶好調だったナスダックが急落!しかし逆に出遅れ感のあったニューヨークダウは上昇しており、今回の急落は相場基調の反転と見る必要はなさそうです

絶好調だったナスダックが急落!しかし逆に出遅れ感のあったニューヨークダウは上昇しており、今回の急落は相場基調の反転と見る必要はなさそうです

6月に入ってもナスダックは過去最高値を更新し続け、アマゾン(AMZN)に続いてアルファベット(GOOGL)も初めて1,000ドルの大台に乗せ、アリババ(BABA)やエヌビディア(NVDA)も大幅高で過去最高値を付けるなど、絶好調でした。

しかし、6月9日(金)に異変が生じました。この日の朝、ナスダックに続き、出遅れていたダウも久々に最高値を更新し、また、同じく年初から大きく出遅れていた小型株指数のラッセル2000も高値を更新しました。同時に相場の動揺度を表すVIX指数は、1993年ぶりとなる低水準を記録していました(それほど相場が安定的であることを意味しています)。

異変が起きたのは午後からで、ゴールドマンサックスの顧客向けレポートが原因です。このレポートで、ここまで快調に上昇してきた超大型のハイテク株のバリュエーションに警笛を鳴らされ、これをきっかけにハイテク銘柄の所属するナスダックが急落、この日は前日比▼1.8%安と、久々に大幅安で終えました。大陰線と強烈な出来高(機関投資が大型ハイテク株を一斉に売った足跡)が印象的です。一方、ニューヨークダウはこの日、前日比+89ドル高とし、過去最高値更新で引けています。

相場が終わったのではなく、セクターローテーション

ニューヨークダウが100ドル近くも上昇した日に、ナスダックが100ポイント以上もの大幅安となることなど珍しい現象ですが、相場はこのところ妙な組み合わせが見られるところです。債券価格が上昇すると当時に、リスクオンで株価も上がり、金価格も上昇を続けるといった感じです。たとえば、2016年終盤のトランプラリー時は、インフレ期待の改善で長期金利が上昇(債券価格が下落)する中、株価が上がるという分かり易い組み合わせでした。

6月9日(金)は超大型ハイテク株が圧倒的影響力を持つナスダック100指数や、絶好調だった半導体株指数が大幅安となった一方で、銀行株は逆に揃って上昇し、金融株のみで構成されるS&P500金融セクター指数は+1.93%と逆行高となりました。もっとも、銀行株の上昇はその数日前から始まっており、シティーグループ(C)などは8日(木)に直近高値ラインを上にブレークしていたのです。

銀行株はこれまで、米国の長期金利が低下する中で、年初来から大きく出遅れてきました。今回、銀行株ラリーで出遅れとなっていたニューヨークダウが騰がる中、ナスダックが大幅安となった現象は、セクターローテーションと考えれば良いと思います。決してバブルが弾けたり、相場が終わったのではなく、ローテーションなのです。

株価を決める最大要素(経済的要因)が強く、上昇相場は継続する見込み

株式市場は依然上昇を続けていきそうです。これまで散々出てきた悪材料(トランプ政権への疑惑や北朝鮮の地政学リスク、欧州の選挙など)は、全て無視され続け、株式市場は上昇してきました。背景に経済や金融の状況が好転し、企業業績が過去最高を連続更新する勢いであることがあります。これらの、株価を決める最大要素(経済的要因)が強いため、相場は数々の悪材料に首を振り続けて上昇してきたもので、この強さは変わりません。もし経済的要因が弱ければ、これまで出てきた政治的懸念で相場はいとも簡単に大崩れを起こしていたことでしょう。

相場は依然強く、ただ内容が変わってローテーションされているだけです。トランプラリーでの銀行、インフラ、資源関連の上昇からハイテクセクターの上昇へ変わり、そして今また銀行、金融にその波が来ています。ナスダックかニューヨークダウかという優劣はローテーションで変わりますが、セクター間で綱引きをしながら、相場全体が上昇する流れに変化はなさそうです。

参考:米国株通信

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