株・株式投資/株式銘柄の選び方

ROAの高い銘柄を選ぶのは正解?(2ページ目)

ROAが高いほど収益効率が優れた企業を指します。ROAは経営者も使う指標であり、投資するか否かの決定にも活用できる優れものです。一般的に言ってインターネット企業はROAが高いと言えましょう。ネット企業の勝ち組企業はROAが高い傾向にあります。これは一旦集客する仕組みが出来上がると新たな投資が必要にならないところからきています。もちろんROA単独で利用するのではなく、企業を見る1つの尺度としてご活用ください。

藤村 哲也

執筆者:藤村 哲也

株式ガイド

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高ROA銘柄は?

一般的に言ってインターネット企業はROAが高いと言えましょう。当然例外はいっぱいありますが、ネット企業の勝ち組企業はROAが高い傾向にあります。これは一旦集客する仕組みが出来上がると新たな投資が必要にならないところからきています。つまり同じ設備、同じ人員でも集客力が高まれば売上は伸び、どんどん収益を上げていく仕組みができやすいといえましょう。

店舗であれば拡大の時には新規出店をし、人員を雇い、広告をかけ集客しなければ拡大できません。製造業も同様です。製造業が新規で成長していくためには新工場を建てたり、従業員を雇ったりして、売れる商品を更に造る為に様々なお金がかかります。

その為、売上を伸ばしやすく、コストをかけなくてもすむネット企業の方がROAが高くなる傾向にあるのです。

確かに、両業種では人手や設備(ビルや工場など)、商品、いずれもビジネスモデルに大きな違いがあります。ROAはこうした背景を数字として分かりやすく示しています。

ROAは投資に役立つか?

ではROAだけを指標にして株式投資で成功していけるでしょうか?ROAが高い企業は既に株価には織り込まれて反映されております。ですからROAが高い企業に投資すれば成功するほど単純な話ではありません。

過去より「将来」を見て投資を!

ROAは投資に役立つ指標となるのは間違いないですが、忘れないでいただきたいのは「過去の数字である」ということです。株価は常に先を読んで動いていくため、過去の数字は既に株価に織り込まれていきます。

ソニーやトヨタの収益効率が悪いことは既に株価に反映されていますし、逆にディーエヌエーやヤフーのようなネット企業の高ROAも株価には既に反映されているのです。いま、どの銘柄に投資すれば財産形成が描けるか。それには将来へ踏み込んで予想していくことが重要です。これから、どのような経済状況になり、必要とされる製品・技術は何なのか。企業の収益、効率性はどう変わっていくか。

将来を予想する材料として、最先端・最前線で事業展開をしている企業の声を聞くことが有効です。これら企業の声を取材で集めてきたアナリストやプロの意見(レポートなど)を参考にし、「将来の」ROAを考えてみるのも株式投資で成功する一つの要素かもしれません。
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