どちらにしても、ほとんどの場合、大手キャリアと同様に、回線は容量で契約プランが用意されています。現在、大手キャリアでスマホを使っている人であれば、今まで使っていたのと同じぐらいの容量を契約すればいいわけです。
これに対して、今までスマホを使っていなかったのに、格安スマホのランニングコストが安いので、あらたにスマホを買いたいという人は容量の見当がつきにくいかも知れません。
大容量でも安いMVNO
仕事でスマホを使っている人にしても、通信容量に関して、不満を持っている人も多そうです。もっとスマホを仕事に使いたいのに対して、大容量の通信契約はコストが高くなるからです。そんなユーザーの要望に対して、最近では大手キャリアも大容量を以前よりも安い価格で提供するようになってきました。しかし、MVNO業者であれば、大容量をさらに安いコストで提供しています。
たとえば、ソフトバンクのギガモンスターデータ定額は月20GBで6000円/月、ドコモのシェアパック15(15GB)が1万2500円/月、ウルトラシェアパック50(50GB)が1万6000円であるのに対して、MVNO業者のDTIの20GBプランは音声プランの20GBで5500円、15GBで4300円、U-mobileのMAX25GBは月25GBが使え、通話プラスで通話もできて月額2880円です。
U-mobileのMAX25は25GBが使えて抜群に安いわけですが、さらに月額500円で「3分50回かけ放題オプション」が使え、その名前通り、3分以内の通話を50回まで無料で使えます。
また、DTIの10GB音声プランは月額2800円。一般的なユーザーであれば20GBまでは使わないことが多いので、コスパが高いとも言えます。
通信使い放題SIMは万能か?
これらの大容量SIMはたしかに大容量が使えますが、限界がないわけではありません。そんなハイパーな大容量を使いたい人、自分がどれだけの容量を使うのか見当がつかないような人のために通信容量に限界がない「使い放題SIM」というものがあります。その名前の通り、どれだけデータ通信をしてもいいというSIMです。ちなみに最近では多くのMVNO業者で大手キャリアのように5分間無料で通話できる5分間通話し放題オプションが登場しているので、通話においても、ほぼ使い放題になります。
さて、現在、使い放題SIMを提供している業者はDTIとU-mobileがあります。
DTIは通話ができる使い放題コースは2900円、これに「電話かけ放題」(5分間)が780円なので、5分以内の通話し放題でデータ通信し放題で月額3680円になります。
U-mobileのLTE使い放題「U-mobile Premium」は通話ができる通話プラスのLTE使い放題コースが2980円になります。
ここで「あれ?」と思った人もいるかもしれません。使い放題なのに、大容量データSIMと比較しても安いのです。これには秘密があります。実は使い放題SIMの通信速度は通常のSIMよりもやや遅いのです。
使い放題SIMはどんな人にオススメ?
しかし、遅いと言っても、スマホで普通のアプリを使う分には問題が出るほどではありません。たとえば、DTIにしてもU-mobileにしても僕が東京都内で使った場合、ほとんどの状況でYouTube動画をHD画質(720p)で再生できました。スマホで使った場合、カメラでフルHDや4Kで撮影した動画のアップロードに時間がかかる程度で、あまり問題になることはないわけです。正直、U-mobileのLTE使い放題は最初のサービス開始時はあまり通信速度が出ないシチュエーションがあったのですが、回線がIIJに切り替わってかなり高速化しています。なにしろ、U-MAXと計測比較してU-MAXよりも速いシチュエーションがあるぐらいに速くなっています。もちろん、トータルではU-MAXよりも低速なのですが。また、DTIも初期のU-mobileと比較すれば快適な通信速度が出ています。
これに対して、スマホをパソコンでの通信に使う場合はより大容量な通信をするケースが多いので、ストレスを感じる可能性はあります。
大容量SIMは通信速度がより速くストレスなく使えるのは確かですが、その分、高くなります。また、契約容量を超えると通信速度で200Kbpsなどに制限され、メール程度にしか使えなくなってしまいます。これがコワくて、より大容量を契約しようとなり、毎月、高いお金を払うことになってしまうわけです。
スマホでだけ使うのであれば、大容量SIMよりもむしろ使い放題SIMを使うのが容量を気にせずに使えるのでストレスがなくていいでしょう。
また、自分の使う容量などを気にしなくていいので、使い放題SIMは多くのビギナーユーザーにお勧めなのではないかと思います。