年初から止まらない米国株の上昇
2017年は米国株の上昇が年初から止まりません
しかし、株式市場はこうした引き締め強化姿勢にも動じず、イエレン議長のタカ派発言があった日の米国株は過去最高値を更新し、同時に時価総額ベースで最大の銘柄であるアップル(AAPL)も2015年春以来の高値をブレークしました。
利上げがあっても米国株は上昇するのか?
上の図はフィラデルフィア連銀製造業景況指数<フィラデルフィア連銀の管轄地域(ペンシルベニア州東部 、ニュージャージー州南部、デラウエア州)の製造業における景況感を示したもの>の推移です。17年2月の同指数は33年ぶりの高水準となりました。市場予想は1月の23.6ポイントから低下して19.3となっていましたが、結果は43.3と強すぎるとも言える数字です。上の図はニューヨーク連銀製造業景況指数<ニューヨーク連銀の管轄地域(ニューヨーク州)の製造業における景況感を示したもの>です。こちらも2月の数字は事前予想や1月の数字を10ポイント以上も上回るものとなりました。この他、1月小売りデータも良好で、利上げと経済の過熱感がいたちごっこのように進むという、整合性のある良い雰囲気になっています。
物価データも上昇しており、ニューヨーク連銀では1年後の予想インフレ率を連続的に上方修正してきています。予想インフレ率は、大統領選のあった11月から毎月上がってきているのが現状です。こうしたことでFRBは利上げスタンスを、従来のハト派からタカ派のものへと変容させてきている様子です。
つまり、利上げは今やマイナス要因として独り歩きしておらず、好調な経済指標と整合性のあるものとなっているのはないかと思います。このまま米国株が業績相場に転じることができれば、政策金利の上昇と株価の上昇が同時に起こるようになります。そして、米国の金利の上昇ペースは過熱感を行き過ぎないようにするには丁度良い措置、と思えるくらいであり、米国経済や米国の株式市場は利上げを飲み込むほど強気です。
参考:米国株通信
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