バレンタインデーに絡めておすすめゲームを紹介
2月14日はバレンタインデー。今回はこの1年に1度行われる、文字どおり“甘ったるい”季節イベントに絡めて、とあるゲームを紹介してみようと思う。バレンタインというイベントへの参加に年齢制限はない。とは言え、このイベントに心を躍らせる(あるいは心を挫かれる)メインターゲットは、今も昔も学生であることに異論を挟む人はいないだろう。では、筆者の学生時代はどうだったかといえば、「悪夢」のひと言に尽きる。
男女の浮わついたムードとは無縁の男子校という環境。そんな環境に身を置いていたせいで抱いてしまった女性へのコンプレックス。心なしか、舌打ちの回数が増えていたような気もする。ただでさえ灰色だった男子校生活は、バレンタイン前後になると濃さを増し、ヘドロのような漆黒に染め上げられたのだった。
バレンタインで受けた心の傷を癒やしてくれた、この1本
1997年発売のサターン版「下級生」
老舗アダルトゲームメーカーのエルフが1997年にリリースしたサターン版『下級生』は、そんなヘドロの中に沈んでいた筆者に光を与えてくれた救世主のようなゲームだ。ジャンルは恋愛アドベンチャーで、プレイヤーは高校生活を送りながら、さまざまな美少女たちとの惚れた腫れたをくりひろげることになる。
それまでにも恋愛アドベンチャーやシミュレーションはプレイしていた筆者だが、『下級生』は過去のそれらとは大きく異なる点がひとつあった。いわゆる“アダルトゲーム”だったのである。高校生にして、初のアダルトゲーム体験。セガサターン版はX指定(いわゆる18禁)ではなく、18歳以上推奨タイトルだったので、セクシャル表現こそマイルドだが、それでも当時の筆者にとっては十分に刺激的だった。
加えて、純愛ものとしても非常に良くできた作品で、全キャラクターのエンディングを見るまで徹底的にやりこんだ恋愛ゲームはこの作品が初めてだと記憶している。
バレンタインで受けた心の傷を、この作品に癒やしてもらったことはここだけの話にしたいが、いまでも2月14日が近づくとセガサターンを取り出してプレイしたくなる……いや、実際にはバレンタイン関係なくやりたくなるときもあるケド。
20年前の作品なのでさすがに古臭さは否めないが、それでも心に残る筆者のフェイバリットな1本として、今回紹介させていただいた『下級生』。現在はPC向けにダウンロード版が販売されているので、心にヘドロを抱えている18歳以上の健全な読者の皆々様はぜひプレイしてみてほしい。
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