2月株式市場の傾向(日経225銘柄)
2月は例年、「節分天井・彼岸底」という相場の格言もあるように、株価が下がりやすい傾向があると言われています。ただし、実際の過去の株価データを用いて確認してみると、一般的に知られている傾向が当てはまらないこともしばしばあります。月ごとの株式市場の傾向や、各業種・個別銘柄にはそれぞれどのような傾向があるのかといったことを事前に把握することで、不用意なリスクを抑えることができるでしょう。今回は、2月相場で下がりやすい傾向のある銘柄をご紹介したいと思います。株価が下がりやすい傾向のある銘柄をご紹介する前に、まずは2月の株式市場について検証します。1月末に日経平均採用銘柄(225銘柄)を購入し、2月末に売却した場合の成績は以下の通りです。
【検証結果】
勝率: 49.10 %
勝ち数: 2,522 回
負け数: 2,614 回
引き分け数: 75 回
平均損益(円): 332 円 平均損益(率): 0.17 %
平均利益(円): 14,534 円 平均利益(率): 7.27 %
平均損失(円): -13,360 円 平均損失(率): -6.68 %
合計損益(円): 1,731,320 円 合計損益(率): 865.66 %
合計利益(円): 36,654,632 円 合計利益(率): 18,327.94 %
合計損失(円): -34,923,312 円 合計損失(率): -17,462.28 %
プロフィット・ファクター(合計利益÷合計損失): 1.050
平均保持日数: 23.63 日
以上が、2月の株式市場の傾向(日経平均225銘柄)の検証結果です。検証結果を見てみると、勝率は49.10%、平均損益は0.17%となっています。勝率は5割を切っていますが、1トレードあたりの平均損益は若干のプラスとなっています。過去の株価データを用いたこの検証結果によれば、2月の日経平均採用銘柄は、相場の格言で言われるように下がりやすい傾向があるとは言えないでしょう。なお、全銘柄を対象とした検証は「2月株式市場の傾向は?」で取り上げていますので、こちらもあわせてご覧ください。
今回の検証では、日経平均採用銘柄(225銘柄)において、相場の格言どおりの下落傾向は確認できませんでした。ただし、1月相場のような強い上昇傾向も確認できないことから、安易なトレードを行うと不用意にリスクを被ってしまう可能性もあります。次は、このような2月相場で例年株価が下がりやすい傾向にある個別銘柄をご紹介したいと思います。
2月低成績ランキング
上記の表は、先ほどの日経平均採用銘柄(225銘柄)を対象とした検証において勝率が低かった銘柄のランキングです。今回は、勝率が40%以下の銘柄をご紹介します。特に成績が不調だった銘柄を確認すると、<6302>住友重機械工業【勝率30.77%】
<3105>日清紡ホールディングス【勝率30.77%】
<6762>TDK【勝率30.77%】
といった銘柄があげられます。これらは「機械・電気機器」銘柄です。これらは為替や外国の景気などに業績が左右されやすく、景気動向に敏感な業種だと考えられます。相場の上昇を期待しづらい2月相場において、「機械・電気機器」といった景気敏感株は投資家のリスク回避を目的とした売りが出やすく、株価は軟調に推移する傾向があると言えるでしょう。
このように業種や個別銘柄は、月によって株価が上がりやすい場合と下がりやすい場合があります。今回のような検証をすれば、2月の投資戦略を考える上での有効な判断材料の1つになるでしょう。また、過去の勝率が低い市場の銘柄でトレードするよりも、成績が良好な市場から銘柄を選定しトレードした方が、よりリスクを抑えることができるでしょう。
これらの数字はあくまでも過去の検証結果ですので、これから先の未来でも同様の結果になる保証はありません。しかしながら、統計的な背景がある数字はカンよりもはるかに信ぴょう性が高いものです。みなさんも投資する際には一度検証してくださいね。
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(このテーマでの検証については、【システムトレードの達人】を使って検証しています。記事の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容の正確性および安全性、利用者にとっての有用性を保証するものではありません。当社及び関係者は一切の責任を負わないものとします。投資判断はご自身の責任でお願いします。)