選べる未来を提供するラインナップとサービス追加
auの11年秋冬モデルは、端末の高性能・高速化に加え、これまで遅れをとってきたスマートフォンの利用環境を一気に整備したところが大きな特徴です。個人向けに発表されたスマートフォンは6機種。そのうち4機種がWiMAXに対応し、さらに3機種がデュアルコアを搭載しています。秋冬のauスマートフォンは、過去最速のハードウェアと通信環境の両方を実現しています。
htc EVO WiMAX ISW11HTの後継機、htc EVO 3D ISW12HTも発表された
セキュリティ・クラウド・低料金サービスの強化
スマートフォンは、端末が高性能になっただけで快適に使えるわけではありません。高性能な端末を活かせるサービス環境が重要となります。特にスマートフォンのセキュリティ問題は、現在、ユーザーにとって大きな関心事になっています。今回、auでは「盗難・紛失」、「ウイルス対策」、「利用でのオペレーターサポート」の3つからなる「安心セキュリティパック」を月額315円で提供開始することを発表しています。ただ、秋冬モデル全機種ではすべてのサポートが提供されますが、既存の端末では一部機能だけのサポートとなる場合もありますので、加入前に確認しておくとよいでしょう。
もうひとつのサービスが、スマートフォンで撮影した写真を自分のパソコンに自動保存できる「au one Photo Air」です。スマートフォンで撮影した写真データを自宅PCが起動中であれば即時に保存し、PCが起動していなければ最大7日間(有料プランなら期限なし)保持してくれるサービスです。ネットストレージの提供については、2012年春を臭わせる発言も田中社長から発せられています。
もっとも気になる料金プランでも新しい「プランZシンプル」が用意されます。基本料金 月額980円で、1時から21時までのau携帯電話への国内通話が無料、au携帯電話のCメールが24時間無料となるプランです。
田中社長は、「プランZシンプル」での減収・減額について、既にケータイはじめとする製品での低額プランを進めている中の一つであることから、au全体での突出した負担にはならないとの判断から今回のスマートフォン適用が決定したと説明しています。
auのスマートフォン体制が整いつつある
これまで端末リリース先行で進めてきたauですが、ようやく製品とサービスのバランスがとれてきつつあります。auは、スマートフォンを購入するからスマートフォンを使う環境の提供により、よりスマートフォン拡充にシフトすることになります。現在auが課題とする、急追するソフトバンクモバイルの引き離し、ドコモ追撃体制が現実化するか否かは、秋冬モデルでのサービスを含めたスマートフォン環境の整備次第といえそうです。
次のページでは、今回発表された機種をご紹介します。いよいよあのメーカーの端末が、auに初登場です。