社内不倫が原因で退職に追い込まれることもある

不倫で離職するケースとは?

不倫で離職するケースとは?

社内不倫が周囲にバレて会社を離れざるを得なくなる人たちがいる。誰にも知られないで密かに続いたり、知られないうちにきれいに別れればいいが、会社にわかってしまうのは、やはり会社員としては致命傷に近い。


社内の噂はどこから漏れる?

社内の噂から……

社内の噂から……


どうして周囲および会社にバレてしまうのだろうか。私の知るケースでは、女性側が社内の仲のいい同僚に話したために噂を立てられたり密告されたりすることが多い。

「まさか彼女が噂を広めるとは思ってもいなかったんです。社内不倫をしていることが苦しくて、つい相談してしまった。同期でずっと仲良しだったのに……」

アキさん(35歳)は悔しそうにそう話した。

大学を出て就職したのは、とある食品メーカー。27歳のとき企画開発部に異動になり、1年ほどたったころ、8歳年上の課長とつきあうようになった。

「やり手で強面、だけど意外と優しいところがあって。私がどんなに突飛な企画を出してもおもしろがってくれた。異動になったばかりのころ、ちょっとポカをして落ち込んでいたら、『飲みに行くか』って。仕事の話はほとんどせずに、バカ話ばかりで楽しかった。彼の優しさを感じました。それから必死に仕事に取り組むようになりましたね。彼に認めてもらいたかったんだと思う」

一緒に仕事をしていくと、どんどん彼のことが好きになっていったが、それはあくまでも上司としてだと彼女は思っていた。彼女には学生時代からつきあっている恋人もいたから。

「ずっと遠距離恋愛だったんですが、いつの間にか彼には新しい彼女ができていた。それを知って別れました。別れた翌日、上司につきあってもらって飲み倒して。気づいたらホテルだったんです。でもそのときは上司とは何もなかった。私が酔ったからホテルで寝かせてくれただけ。この一件で、私は彼のことが好きなんだと意識せざるを得なくなった」

ここまで来たら歯止めは利かない。次に飲みに行ったとき、体ごとぶつかるように彼への思いを告白した。

「彼は困ってましたね。一度だけでいい、と私は言いました。このままだと仕事への意欲もなくなると脅したら、彼はぷっと吹き出して。そしてホテルへ行ったんです」

自分の立場と彼女の気持ち、天秤にかけて彼は彼女の気持ちに応じることにしたのだろう。彼自身も、「あなたのことはずっと気になっていた。好きだ」と言ったそうだ。

それから約3年、ふたりの関係は密かに続いた。会えば会うほど好きになる。最初は「彼の浮気相手でいい」と思っていた彼女だが、この恋愛の苦しさをひとりで処理しきれなくなった。

そこで入社以来、もっとも仲良くしている同期の女性に「ナイショだけど」と打ち明けたのだった。彼女は誰にも言わないと約束した。だが、数日後には社内の噂になっていたという。噂はどんどん広まり、社外の人から会社に電話が入ったことも。

「彼も私もそれぞれ部長に呼び出されて事情を聞かれました。会社としては、やり手で実績もある彼を手放したくはなかったんでしょう。私はやんわりと他の会社を紹介してもいいというようなことを言われました。私が辞めるしかないんだと思った。そこで粘ればよかったんでしょうけど、こうなった以上は責任をとらなければとも思って」

課長は「きみを守れなかった」と言ってくれた。だが、同期に話してしまったのはアキさん自身だ。それによって愛する人にも今後、いろいろな影響があるだろう。

「同期の彼女に、『裏切り者!』と言ってやりました。『してはいけないことをしたのはそっちでしょ』と彼女は薄ら笑いを浮かべていた。悔しいけどしかたがないです」

退職後の彼女は今、派遣で「食いつないでいる状態」だそうだ。


誰にも言わずに密かに恋を続けるには、相当な精神力が必要だ。既婚男性と独身女性の場合、関係がバレると、周りの圧力で女性が辞めるケースは少なくない。

一方、男性は転勤で地方へ行かされることもある。いずれにしろ、噂が大きくなって業務に支障をきたすようであれば会社も黙っていないということだ。

ただ、今の時代は「仕事ができるほうを残す」ケースもあるようだ。



社内ダブル不倫で男性が会社を辞めるケースもある

浮気現場に乗りこまれて修羅場に。

浮気現場に乗りこまれて修羅場に。

社内不倫のあげく、自分の妻が会社に密告。その結果、ヨシヒロさん(42歳)は失職と離婚を同時に経験した。

「実は、妻も不倫相手も同じ会社だったんです。妻にとっては耐えられなかったんでしょうね」

30歳のとき、同期の女性と社内結婚。現在、8歳と4歳の子がいる。彼の妻は仕事ができると評判で同期の中でも出世頭。ヨシヒロさんはおっとりした性格で、出世にはあまり興味がなかったので、定時で帰って子どもたちのめんどうを見るほうが楽しかったという。

そんな彼が社内不倫にのめり込んだのは3年前。異動してきた7歳年下の既婚女性だった。

「世間話をしていたら、子どもの話になったんですよね。それ以来、彼女が子育ての相談をもちかけてくることが増えて、親しくなっていったんです」

一緒にいると居心地がいい。妻といると緊張感を強いられるが、彼女とはゆったりした空気を共有できる。思いは同じだったようで、自然と深い関係になった。

「気をつけてはいたけど妻の観察眼は鋭くて、半年ほどでバレていたようです。でもそれを知らずに彼女と会っていた。ある日、一緒にいたホテルの部屋に妻が乗り込んできて…….修羅場でした。冷たい修羅場。怖かったですよ」

妻はふたり一緒の写真を撮り、夫に離婚届けをつきつけて去って行った。怒鳴るわけでも泣くわけでもなかったのが、非常に恐ろしかったという。

翌日、彼は上司に呼ばれ、遠回しに辞職勧告のようなものをされたという。
仕事ができる妻からの訴えを、会社も見過ごすわけにはいかなかったのだろうか。

「退職金は全額、養育費として持っていかれました」

ただ、不思議なのは彼が今も妻とともに住んでいることだ。

「仕事が見つからなくて、家政婦 兼 ベビーシッターとして元妻に雇われているんです。元妻とは事務的な会話しかしないけど、子どもたちと一緒にいられるのはありがたい。今後どうなるかわかりませんが、子育て係としてしばらくは家に置いてもらえるんじゃないでしょうか」

事実は小説よりも奇なりという。不倫の果ての失職、離婚があっても彼の場合はまだ恵まれているのかもしれない。

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