直線番長なんかじゃないスポーツクルーザー！
排気量1,801ccのパワーとスポーツクルーザーとしての性能を併せ持つローライダーS
正直、これほど凶暴なバイクに仕上げられているとは、思いもしませんでした。あくまで直線ライド向けと言われる真一文字のドラッグバーにハイパワーエンジン、そしてロースタイルと、見た目の印象から「コーナリング性能を度外視した直線番長」という先入観を抱いていました。ところがハイスピードで峠に飛び込むと、これが面白いようにキュンキュンと攻めた走りをしてくれるんです。
大雑把な操作でも大体合わせてくれるバランスの良さは特筆モノ。モンスターエンジンのパワーに振り回されることもない
コーナリングをいかにクリアできるか、ここにそのバイクの性質が表れると言っても過言ではありません。タイプによっては、細やかな操作をしっかり入力してやらねば言うことを聞いてくれない、なんてことも。
ところがローライダーSは、ライン取りに多少の誤差が生じても「大丈夫、修正しとくよ」とリカバーしてくれるのです。繊細さは皆無で、大雑把に合わせていっても問題ない走りを堪能させてくれます。それでいて、コーナリングからの立ち上がりでは排気量1,801ccエンジンのモンスターパワーが唸りをあげ、とてつもない加速力で一気にトップスピードへ導いていってくれる。ネイキッドバイクやスポーツバイクとは性質が異なる強烈なライディングパフォーマンスを見舞ってくれるのです。
その走行性能は全ラインナップ随一とも言えるローライダーS
実際に走ってみると、ドラッグバーもコーナリング時では十分なハンドリングを生み出してくれますし、ローライダーより軽量に仕上げられていること、そして制動能力十分なダブルディスクブレーキシステムであることから、クルーザー型でありながらスポーツバイクのようなライディングが楽しめるローライダーS。ハイウェイライドが楽しいクルーザーとしても活躍してくれますが、峠を攻めればスリリングな走りを堪能できることでしょう。
残念ながら買えるのは2017年以降……
FXDLS ローライダーS（2016） フロントビュー / リアビュー
最旬のスタイルを取り入れつつ、歴代モデル最強とも言える性能を備えたハーレーダビッドソン、FXDLS ローライダーS。非の打ち所がないと言っていいマシンなのですが、残念ながら本年度（2016年）の販売分は出尽くしたそうで、今ハーレー正規ディーラーに行っても、購入は来年2017年以降になります。価格変動が多い海外メーカーモデルなので、もしかしたら販売価格が変わるということもあるかもしれませんが、気になる方は一度最寄りのハーレー正規ディーラーまで。
FXDLS ローライダーS（2016）
［HARLEY-DAVIDSON FXDLS LowRiderS SPECIFICATIONS］
HARLEY-DAVIDSON S-series FXDLS LowRiderS (2016)
全幅／---
全高／---
ホイールベース／1630mm
加重時シート高／685mm
車両重量／293kg
エンジン型式／Screamin’ Eagle Twin Cam 110
排気量／1,801cc
フュエルタンク容量／17.8L
フロントタイヤ／100/90B19 M/C 57H
リアタイヤ／160/70B17 M/C 73V
【メーカー希望小売価格】（消費税込／2016年7月現在）
［ビビッドブラック］ 229万円
