株主優待/専門家おすすめの株主優待銘柄

調整時こそ注目!成長期待もできる10万円株主優待銘柄

ライドオン・エクスプレス(東証1部)は宅配寿司、宅配釜飯でトップシェアを誇る宅配サービス会社。業績成長に期待できる銘柄ですが、昨今の株価下落により株主優待の魅力が増してきました。

戸松 信博

執筆者:戸松 信博

外国株・中国株ガイド

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株価下落により株主優待の利回りが魅力的な水準に

今回は宅配寿司、宅配釜飯でトップシェアを誇る宅配サービス会社の株主優待のご紹介です。家族みんなで楽しめる株主優待です!

今回は宅配寿司、宅配釜飯でトップシェアを誇る宅配サービス会社の株主優待のご紹介です。家族みんなで楽しめる株主優待です!

円高に株安が続く中で、利回りの魅力的な株主優待銘柄も増えてきました。今回はその中からライドオン・エクスプレスをご紹介したいと思います。同社の注目ポイントは株価が下がってきたことによって、株主優待の利回りが魅力的な水準になってきたこともありますが、業績拡大が期待でき、今後は株主優待を楽しみながら、じっくりと株価の上昇を待てる点です。

【銘柄データ】ライドオン・エクスプレス(東証1部<6082>)
【予想配当+予想優待額面利回り】 4.6%
【2016年7月1日株価】 1307円
【株主優待獲得最低投資額】 100株=13万0700円
【今期予想現金配当(1株あたり)】 10円
【株主優待権利確定月】 3月末


同社の株主優待は同社が運営する宅配寿司「銀のさら」などの店舗で利用できる優待券となります。100株以上で5000円分の優待券がもらえます(または新潟県魚沼産コシヒカリ新米5キログラム)。現金配当と合わせた配当利回りは4.6%となります。

宅配寿司、宅配釜飯でトップシェアを誇る宅配サービス会社

同社は寿司や釜飯など、調理済み食材の宅配事業を、直営とフランチャイズで、全国展開しています。事業セグメントは、宅配事業とその他事業に分類されていますが、宅配事業が売上高、セグメント利益のほぼ100%を占めます。

宅配寿司市場(571億円)における同社のシェアは45.9%、宅配釜飯市場(45億円)におけるシェアは84.8%と、いずれも業界トップシェアを誇ります(2014年実績)。2016年3月期末の総店舗数は724店舗(銀のさら363店舗、釜寅185店舗、すし上等!155店舗、銀のお弁当1店舗、その他2店舗、ファインダイン18店舗)。拠点数は371拠点(直営店86、FC店285)。

主力業態の宅配寿司「銀のさら」、宅配釜飯「釜寅」の他、ノウハウや蓄積されたビッグデータを活用した宅配代行サービスも手掛けています。また、デリバリー事業の優位性を活かしたビジネスモデルを確立しています。その優位性と多店舗展開によるスケールメリットを最大限に活用し、コスト削減による利益増大を実現してきました。

以下、同社の強みを見てみましょう。

資産効率のよい店舗運営とスケールメリット

<1>資産効率のよい店舗運営: 複合化戦略

同社は宅配寿司・釜飯カテゴリーにおいて圧倒的なブランド力を保有する企業です。そして、デリバリー事業の強みには、立地を選ばない物件取得によって家賃など固定費が安く抑えられるところがあります。複数の有力ブランドを持つ同社はこれを更に進化させた「複合化戦略」で効率のよい経営を行うことができます。

具体的には「銀のさら」を核として1拠点に複数のブランドを出店しています。複数のブランドをひとつの店舗で展開することにより、ノウハウやインフラ、顧客データ、食材、人材の共有が可能になり、初期投資、固定費、人件費が抑えられることもあり、収益力の向上に繋がります。

実際、同社の総資産回転率(2016年3月期実績)は2.55回、ROE19.1%と、資産効率のよい経営ができています。

<2>データの獲得・蓄積(ビッグデータ)と活用ノウハウを保持

これまでのデリバリーデータを分析し、効率性を追求するマーケティングを行っています。特に、地域特性や天候、顧客属性等のデータを活用し、販促費用や材料、人材配置の無駄を省き、効率的な店舗運営を可能としています。

また、宅配寿司と宅配釜飯で業界トップに導いてきたノウハウを活かし、宅配代行「ファインダイン」、テイクアウトサービス「mocci」をスタートしました。これは、デリバリーシステムを持たないレストランにとって拡大する「中食市場」に参入するキッカケとなり、しかも低コストで売上を拡大することに繋がるため契約するレストランにとってメリットが大きいと思います。

<3>スケールメリットを生かした購買力

全国各地に総店舗数700店舗以上、370ヵ所以上の宅配ネット ワーク(インフラ)を保有しており、スケールメリットを生かした購買力と調達コスト低減を実現しています。

同社はフランチャイズ(FC)展開を積極活用してきました。FCは自社資源(人材や資金等)の制約を受けないので、出店ペースを速めることができます。FC店に対する売上は、入会時の加盟金収入、売上高の5%のロイヤルティ収入、食材やシステム利用料収入で構成され、おおむねFC店の売上高の50%程度が計上されます。

FCの拡大により、食材仕入れコストが多くなる一方、その食材を使って計上される売上は半分程度なので、売上総利益はどうしても低くなります。ただ、仕入れ量が多くなればなるほどスケールメリットが出てくるわけです。直営店とFC店の出店比率は、1:3を適正としており、今後も同比率を意識しながら複合化戦略を進めていく模様です。

低価格業態との複合戦略が成功>>>客層に広がり

同社は、「銀のさら」など既存事業の巡航成長を担保しつつ、増益分を成長事業の2本柱である 「すし上等!」、「ファインダイン」に分配を行う、としています。低価格すし業態「すし上等!」は2015年10月より積極出店を開始し、2016年3月期は出店計画80店舗に対し、実績140店舗を達成しました。

これまでは「銀のさら」を中心に一人前が1800円程度と比較的高く、購入層はシニアが殆どでした。50代以上がヘビーユーザーであり、人口のボリュームゾーンで認知度が高いことが同社の強みでもあります。

しかし、「すし上等!」では、ネタを小さくしたり、盛り合わせを工夫したりと「銀のさら」と同じ品質のお寿司を800円~1200円までの価格帯でリーズナブルに提供します。これにより、20~30代の若い世代やファミリー層を取り込む事が期待できます。

現在展開している3分の1の拠点に「すし上等!」を併設。大きな初期投資なく購買層を広げることができました。「すし上等!」は宅配寿司の第二の柱になる見込みで、同社は中期的に「銀のさら」と「すし上等!」の複合業態を計画しています。

株価は底値圏に入ってきている

業績に関してですが、売上成長は緩やかなものとなっていますが、利益は最高益を更新しており、今期も最高益更新見通しです。ここまでに書いてきたような効率的なビジネスモデルが確立されていることに加え、拡大する市場の中で強みを活かした新しい成長機会を作り出している事は評価できると思います。

2015年11月20日に、東証一部に市場替えしています。株価はその後大きく上昇していますがその後失速し、株価は上場来の安値圏(1000円台前半)に入ってきました。株価は50日移動平均線が上値抵抗線となる形で推移しており、更に1000円前後までの調整局面があるかもしれませんが、もしもそうなれば大きな買いチャンスになると思われるところで注目できると思います。

参考:日本株通信


※記載されている情報は、正確かつ信頼しうると判断した情報源から入手しておりますが、その正確性または完全性を保証したものではありません。予告無く変更される場合があります。また、資産運用、投資はリスクを伴います。投資に関する最終判断は、御自身の責任でお願い申し上げます。
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