6月に下がりやすい業種は?
6月相場は、5月に保守的な決算内容を嫌気した投資家が再び買い戻しを始めることから上昇傾向が強い月と言われています。上がりやすいと言われる6月の株式市場ですが、逆にその中で下がりやすい傾向にある業種について、過去の株価データから統計的に検証してみました。※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
検証対象:日経平均採用銘柄(225銘柄)
検証期間:1990年3月~2016年4月30日
1銘柄当たりの投資金額:20万円
買い条件
・5月末の最終営業日の寄り付きで買い
売り条件
・25日経過後の翌日営業日寄り付きで売り
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5月末にある業種の銘柄をすべて購入し、25日経過後に売却した場合について検証を行います。仮に、勝率が50%以上で損益がプラスならば、6月は株価が上がりやすい月となります。反対に損益がマイナスであるならば、6月は下がりやすい月といえるのではないでしょうか。
6月相場で低調な業種ランキング、ワースト3
■1位:海運(3銘柄)勝率: 33.33 %
勝ち数: 26 回
負け数: 52 回
引き分け数: 0 回
平均損益(円): -4,845 円 平均損益(率): -2.42 %
平均利益(円): 9,795 円 平均利益(率): 4.90 %
平均損失(円): -12,165 円 平均損失(率): -6.80 %
合計損益(円): -377,905 円 合計損益(率): -188.96 %
合計利益(円): 254,681 円 合計利益(率): 127.35 %
合計損失(円): -632,586 円 合計損失(率): -316.30 %
プロフィット・ファクター(合計利益÷合計損失): 0.403
平均保持日数: 27.23 日
■2位:石油(2銘柄)
勝率: 35.48 %
勝ち数: 11 回
負け数: 20 回
引き分け数: 1 回
平均損益(円): -1,634 円 平均損益(率): -0.82 %
平均利益(円): 16,172 円 平均利益(率): 8.09 %
平均損失(円): -11,509 円 平均損失(率): -5.75 %
合計損益(円): -52,297 円 合計損益(率): -26.15 %
合計利益(円): 177,892 円 合計利益(率): 88.95 %
合計損失(円): -230,189 円 合計損失(率): -115.10 %
プロフィット・ファクター(合計利益÷合計損失): 0.773
平均保持日数: 27.22 日
■3位:パルプ・紙(3銘柄)
勝率: 38.46 %
勝ち数: 25 回
負け数: 40 回
引き分け数: 1 回
平均損益(円): -3,740 円 平均損益(率): -1.87 %
平均利益(円): 9,455 円 平均利益(率): 4.73 %
平均損失(円): -12,081 円 平均損失(率): -6.04 %
合計損益(円): -246,842 円 合計損益(率): -123.42 %
合計利益(円): 236,380 円 合計利益(率): 118.20 %
合計損失(円): -483,222 円 合計損失(率): -241.62 %
プロフィット・ファクター(合計利益÷合計損失): 0.489
平均保持日数: 27.23 日
以上が、6月相場で不調だった3業種の検証結果です。検証結果を見てみると、どれも勝率が50%未満で1トレード当たりの平均損益がマイナスになっています。従ってこの3業種は6月に下がりやすい傾向があると言えるでしょう。
今回の検証でご紹介した3業種は、6月相場で下がりやすい傾向にありました。では、これらの業種の中でも特に下落傾向が強かった銘柄はどれでしょうか?最後は、6月相場で不調だった個別銘柄をご紹介します。
6月低成績ランキング
上の表は、先ほどの検証において特に勝率の低かった銘柄のランキングです。6月相場は、「JXホールディングス<5020>」「日本郵船<9101>」「日本製紙<3863>」などが特に不調のようです。6月相場は、売り優勢となる5月相場とは反対に上がりやすい傾向がありますが、その中でも勝率が低い上記3業種(造船、石油、その他製造)の銘柄を買うときには注意が必要でしょう。
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(このテーマでの検証は、【システムトレードの達人】を使って行っています。記事の内容に関しては万全を期しておりますが、その正確性および安全性、利用者にとっての有用性を保証するものではありません。当社及び関係者は一切の責任を負わないものとします。投資判断はご自身の責任でお願いします。)