バイク/ドゥカティ

最先端のアメリカンクルーザー Xディアベル

流行のスタイルを美しく落とし込んだ最先端のスポーツクルーザー Xディアベル。ドゥカティらしいスポーツバイクとしてのエッセンスも取り入れられた進化系ディアベルについてご紹介します。

田中 宏亮

執筆者:田中 宏亮

バイクガイド

そのシルエットは現代モーターサイクルの最先端

スポーツクルーザーとして進化を遂げたドゥカティ Xディアベル

スポーツクルーザーとして進化を遂げたドゥカティ Xディアベル


イタリアのモーターサイクルメーカー「ドゥカティ」のラインナップでもとりわけ人気が高いスポーツバイク ディアベルがさらなる進化を遂げました。この「Xディアベル」は、ディアベルの名を冠しているものの、ロングライドを楽しむクルーザーとしての姿を極めたモデルなのです。

ドゥカティのラインナップで最長となるロングホイールベースのXディアベル。このロー&ロングスタイルこそクルーザーモデルのそれだ

ドゥカティのラインナップで最長となるロングホイールベースのXディアベル。このロー&ロングスタイルこそクルーザーモデルのそれだ


今までのドゥカティモデルには見られなかったロー&ロングスタイルが、クルーザーモデル Xディアベルのキャラクターを決定づけているポイントと言えます。前後ホイールの中心軸間距離(ホイールベース)が1,615ミリと、歴代ドゥカティのなかでも最長となる長さに。これによってロングツーリングの大きな手助けとなる直進安定性を手に入れているのです。

デザインこそドゥカティのアイデンティティ!

左が開発段階の初期スケッチ。完成した姿はほぼ変わらないものに

左が開発段階の初期スケッチ。完成した姿はほぼ変わらないものに


初期スケッチと完成した姿を見比べると、改めてドゥカティの「美しさに対するこだわり」が伺えます。ディアベルをベースに目標であるクルーザースタイルというコンセプトどおりに仕上がっているわけですが、インダストリアルの世界で「初期スケッチどおりに仕上げる」というのは、簡単なようで大変難しいこと。他メーカーだと、コンセプトがぶれていなければ構造上無理がある部分を変えることに抵抗感は覚えないことでしょう。「仕上がってみたら、初期構想とちょっと違っちゃったね」となっても受け入れられるはず。しかしイタリア人の性質がそうさせるのか、ドゥカティのマシンはおしなべて初期デザインどおりに完成させることを信条としています。ここにドゥカティというメーカーの強い意志を感じるところです。

ロー&ロングスタイルのスポーツクルーザーの代表格と言えば、ハーレー・Vロッドだろう

ロー&ロングスタイルのスポーツクルーザーの代表格と言えば、ハーレー・Vロッドだろう


Xディアベルと比較されるであろうハーレーダビッドソンの水冷スポーツクルーザー「Vロッド」。こちらのコンセプトはドラッグレーサーで、2003年に登場してからマイナーチェンジを繰り返し、現在に至ります。ベルトドライブ駆動にフォワードコントロールステップと、確かにXディアベルのキャラクターと酷似しますが、実際のところはまったくの"似て非なるモデル"。そしてドゥカティはさらに最先端のデザインを取り入れているのです。それは、いわゆるカスタムバイクに見られる完成度の高いシルエットです。

米モーターサイクルメーカー「ヴィクトリー」に見られる流麗なデザインがXディアベルにも取り入れられている

米モーターサイクルメーカー「ヴィクトリー」に見られる流麗なデザインがXディアベルにも取り入れられている


アメリカで徐々に人気を得ているモーターサイクル「ヴィクトリー」がその象徴的な存在。例えばフューエルタンクはVツインエンジンのシルエットに合わせた流麗な形状となっているところなどは、その最たるディテールと言えます。そうした細部を煮詰めた結果、無駄のない美しいシルエットのバイクが出来上がるのです。その上で最新バイクとしてのスポーツ性能をも追及しているという、まさに現代の最先端テイストをこのXディアベルも取り入れているわけです。

無駄のないXディアベルのシルエットに、カスタムバイクのような完成度の高さを感じる

無駄のないXディアベルのシルエットに、カスタムバイクのような完成度の高さを感じる


ドゥカティ初のクルーザーモデル Xディアベル。その乗り心地にドゥカティらしさはあるのでしょうか? 早速試乗させていただきました。

>> 次ページ ドゥカティのDNAを感じさせるライドフィールに注目!

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