鴨川の地でベルギー菓子の文化を伝える「ラ・パティスリー・ベルジュ」
「ラ・パティスリー・ベルジュ」は、2014年10月30日、千葉県の安房鴨川駅から徒歩5-6分の場所にオープンしました。オーナーシェフの鈴木貴信氏は、フランスでの修業後、東京都内の「パーラーローレル」を経て、2009年にベルギーに渡り4年半修業を重ねた方です。ヨーロッパでは、フランスで開催された「グルマンディ・ディジョン国際コンクール」や「ガストロノミック アルパジョンコンクール」で部門総合優勝を獲得。2013年の「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー」にもチョコレートピエス部門のベルギー代表として出場するなど、実力を発揮していらっしゃいました。「ベルギーの菓子店」を意味する店名のとおり、ベルギーで学んだお菓子の文化を伝えるべく、故郷の鴨川市で、地元のお客様に愛されるお店を目指していらっしゃいます。
車で訪れるお客様が多いため、店舗の前には広い駐車場スペースも備わっています。入口のドアの隣に、まるでおとぎの国の番人のようなモニュメントが立っているのも印象的。
店内にも、同じ作家の方のアート作品だという、動く時計を掲げた森の樹の精のようなモニュメントが。ベルギーで集めていらしたという伝統菓子「スペキュロス」の木型なども壁に飾られ、まるで異世界に迷い込んだようなワクワク感のある、ちょっと不思議な空間です。
奥行きのある店内は、ガラス越しに厨房の様子が見える作り。ちょうど、鈴木シェフがパウンドケーキ状の生地にチョコレートの上掛けをしていらっしゃいました。
1つの建物の左半分がパティスリー、右半分が宝飾品店という作りも珍しいですが、実はもともと、鈴木シェフのお母様が宝飾品店をなさっていて、それを改装する形でパティスリーをオープンされたそうです。
華やかな生菓子が多数並ぶショーケースの中でも、まず選んでいただきたいのは、 “ベルギーの、ベルギー人の”という意味が込められた「ベルジュ」。情熱的な雰囲気の真っ赤なピストレがけのデコレーションも印象的です。スイートチョコレートのムースとバニラのクレームブリュレ、チョコレートの生地を重ね、シンプルにチョコレートを主役とした一品。
もう一つはベルギーの伝統菓子「ミゼラブル」。アーモンドパウダー入りのジョコンド生地2枚で、こっくりと濃厚なバタークリームをサンドしています。
他にも、ミルクチョコレートとスイートチョコレートの2層のなめらかなムースを重ねたドーム状の「ルイーズ」や、シンプルで濃厚な焼きチョコレートケーキ「クラシック・ショコラ」、可愛らしい白くま形のホワイトチョコレートムースの中にフランボワーズやピスタチオビスキュイが隠れた「ウルス」など、チョコレートを使ったケーキはやはり種類が豊富。遠方からわざわざ訪れるお客様も含め、「この店のシェフはチョコレートが得意らしい」という期待に応えたいというシェフの思いが表れています。
冬から春にかけての「いちごのタルト」は、千葉県産の旬の苺を使用。もちろん、ショートケーキ、モンブラン、シュークリーム、ロールケーキやメープルシュガー味の瓶入り「鴨川プリン」のように、日本人にとってなじみやすアイテムもあり、タルトシトロンやミルフィーユのようなフランス菓子の定番品も並んでいます。
ベルギーらしい型抜きタイプのボンボンショコラにも注目!艶やかでカラフル、まさに宝石のようなボンボンショコラは、1粒ずつでも購入できますし、選んだものを箱に詰めていただき、ギフト仕様にすることも可能です。
特にぜひ召し上がっていただきいのは、ハート形の赤いボンボンショコラ。これは、ベルギーの伝統的な焼き菓子として知られる「スペキュロス」に使うスパイスミックスを加えたガナッシュ入りのもの。
他にも、ライム果汁の酸味の効いた「シトロンヴェール」や、チョコレートと相性のよいトンカ豆のアロマを閉じ込めたガナッシュ入りの「トンカ」、青リンゴのフレーバーが爽やかなプラリネ入りの「ポム」、苺とラズベリー果汁入りガナッシュをダイヤモンド形のショコラに閉じ込めた「フレーズ・フランボワーズ」、「キャラメル・ブール・サレ」「カフェ」「シトロン」「ペッシュ」「ラム」といった10種類程が揃います。
これ以外に、季節やイベントに応じて、スペシャルバージョンのボンボンショコラが登場することも!
さらに、「ラ・パティスリー・ベルジュ」には、まだまだ個性あるチョコレート菓子が揃います。次のページで、お勧めの焼き菓子と共にご紹介します。