日経平均株価が1万6000円を下回るのは2014年10月以来
日経平均株価が1月21日につけた安値1万6017円を、2月10日にあっさりと割り込みました。そして節目である1万6000円も割り込み、1万5713円で取引を終えました。終値ベースで1万6000円を下回るのは、2014年10月以来のことです。「日経平均1万6000円割れ寸前!上がる?下がる?」の記事では、「底打ちを確認してから取引しても遅くはない」そして、「いまだ埋めてない窓がある」と解説しました。
現時点では、日経平均株価は埋めていない窓に近付くように値下がりしていますし、いまだ底打ちしていると言い切れない状況です。そこで、気になる今後の株価の動きを考えてみました。
現状を確認してみましょう
まずは、日経平均株価のチャートを見てみましょう。囲みが1月21日につけた安値1万6017円です。日経平均株価が終値で1万5713円、一時的には1万5429円まで下落しました。2月9日には600円程度、10日は300円超も値下がりし、「さすがに売られすぎだろう」と思う人も多いかもしれません。
下落基調にあるとわかっていても、どの程度売り込まれているのかは見た感じで何となくしかわかりません。株価がどの程度売られているのか、もしくは買われているのかを把握する際に使うテクニカル指標が「移動平均乖離率」です。
移動平均乖離率とは
移動平均乖離率とは、株価と移動平均線がどの程度離れているのかを数値化したものです。株価から移動平均線が大きく下に乖離すれば売られすぎ、上に乖離すれば買われすぎとなります。投資スタイルに合わせて、移動平均線を使い分ければよいでしょう。一般的に、移動平均乖離率がマイナス10%以下になると底となる「買いサイン」と言われ、プラス10%以上となると天井となる「売りサイン」とされています。もちろん、10%に到達することなく株価が反転する場合もあります。
では、日経平均株価で移動平均線乖離率(下に表示)を見てみましょう。25日移動平均線からの乖離率を見てみると、8.09%であることがわかります。(5日が黄、25日が赤、75日が青)
10%に到達することなく株価が反転する場合もありますので絶対だとは言い切れません。しかし、移動平均線乖離率では、天井と底を判断する目安とされている10%にはまだ到達していないのが現状なのです。
反転しない株価はなく、いつかは反転するでしょう。ただ、現時点ではそれがいつなのかは誰にもわかりません。焦って損失を拡大させるのではなく、底打ちを確認してから買っても遅くはないでしょう。
※投資の判断につきましては、ご自身の責任でお願いします。
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