「売れにくい」という声も多いミンネの出品事情
ハンドメイド専門の売り場であるミンネ。手づくり商品が多数出品されている
そもそも商品に魅力が感じられない
ハンドメイド専門ということですべて手づくりが基本になっているわけですが、だからといって作品に商品としての魅力がなかったら売れるはずがありません。少なくともミンネに出品する以上、「これは商品なんだ」という心構えは必要でしょう。趣味で作ったモノを誰かにあげるというのとはワケが違います。なので、それなりの技術を持った人がきちんと制作したモノを売るのが基本中の基本です。魅力的に見せるポイントは、やはり写真です。第一印象で買うかどうか決めることが多いので、光の加減や色合い、角度などは気をつける必要があります。また、実際に使ったときにどのように見えるのかを伝えるのも忘れてはいけません。たとえばキッチンの棚であれば、調味料などを置いたときにどうなるのかを見せておくのです。そうすればサイズもわかるのでイメージしやすくなります。当然ですが、ここで使う調味料については容器にも気を使いましょう。買ってきたものをそのまま置くのではなくて、おしゃれな瓶に入れるなどの工夫をしておくと見栄えがよくなります。
値段が高すぎる
材料費や手間などを考えると、ハンドメイド商品の値段が高くなるのはわかります。でも、市販されている同じような商品よりも高いとなると、買い手がつきにくくなってしまいます。もし高い値段で売るのであれば、値段に見合った付加価値が必要になります。もちろん一点物ということは価値になるのですが、それ以上の価値をミンネユーザーは求めているのではないでしょうか。一方で、あまりにも値段が安いと、今度は商品への信頼が疑われます。「こんなに安くて大丈夫?」と思うと逆に買う気が失せてしまうのです。そのため、値段に関しては高すぎず低すぎずがポイントでしょう。コスト面でマイナスになってはいけませんが、他の商品と比べて妥当な値段をつけるといいと思います。
送料が気になる
送料に関してはネットオークションやネットフリマと同じです。ユーザーは少しでも安く抑えたいと思っているので、郵便局の定形外郵便などが使えるようにしておきましょう。また、商品を見ているユーザーは、他にも出品されていないか見ると思うので、商品は一度に出品するといいと思います。まるでお店のディスプレイを見ているかのように商品が並んでいれば、一度に複数買ってもらえる可能性もあります。その背景には送料の問題があります。1つずつだとそれぞれ送料がかかりますが、一度に買えば送料は1回分ですむからです。商品到着までの待ち時間が長い
ミンネの場合、すでに商品がある場合と買い手がついてから制作する場合の2つがあります。前者の場合にはすぐに手に入るのでいいのですが、問題は後者です。商品を見て「欲しい!」と思っても、実際に手に入るまでに1ヶ月くらいかかってしまうとなると、購買欲は一気に冷めてしまいます。手づくりなので多少時間がかかるのは買い手も理解しているとは思うのですが、待てる時間にも限度があるはずです。もちろん、最初の頃は売れ行きがわからないので受注生産の形にした方がいいのですが、ある程度予想が立てられるのであれば在庫を持ってもいいかもしれません。そうすればすぐに商品を送れるので待ち時間がかなり短縮されます。
ハンドメイド商品を売る市場であるミンネは、ネットオークションのハンドメイド市場とは少し違うような気がしています。専門販売サイトである以上、ある意味プロ意識を持って取り組む必要があるのかもしれません。中途半端な商品を出しても、見ている人の期待に応えられなければ売れません。逆に、市販の商品に劣らないほどしっかりとした商品を出せば、買い手は満足をしてリピーターになる可能性があるのだろうなと感じました。