戦後初の大発会から5日続落
戦後初の大発会から5日続落!しかしこれは日本だけが悪いわけではなく、世界のトレンドなのです
つまり、日本株が弱いというより世界中が下落トレンドに見舞われており、外国人投資家が売買の約7割を占める東証も続落しているというだけです。これが上昇トレンド時なら、1月8日(金)に発表された米国雇用統計を受けて上昇したはずですが、下落トレンド中は好材料であっても株価は首を振ることになり、実際のところ1月8日の米国株も大幅下落となりました。投資では材料そのものを吟味することよりも、今のトレンド趨勢を判断することの方がより重要です。
米国株のトレンドは下落基調鮮明
ちなみに米国のS&P500のトレンドは、2015年12月のサンタクロースラリーによって50日移動平均線と200日移動平均線上まで回復していました。しかし、その間の商いは非常に薄く、トレンドの参考になる上がり方でありませんでした。そしてトレーダーが休暇から戻って来た年初より、商いを大きく増して大きく下がりました。これは意味のある動きで、現在が下落トレンド中だということを再確認させるものでした。チャートは高値ラインを下に切り下げ、同時に安値の方は一気に下へ突っ込み、崩れを見せています。ナスダックも同様の形であり、7月以降、もう長らく最高値を更新できていないことから、当面の天井を打った可能性もあります。200日線の向き自体も下向きに下がり出しており、長期トレンドも下落転換となりそうな様子です(ただし「超短期には一旦の反発必至」なところまで下がっており、一旦は反発がみられるものと予想します)。
上昇トレンドに転換と確認できるまでは極力ポジションを少なくしていく事が重要
上図は2015年の各国株価指標を四半期別、そして2016年1月第一週までの年初来騰落率を示したもので、四半期毎の上下のうねりや反動が確認できます。2015年を見ると、特にアジア市場で第1、第2四半期(1Q, 2Q)が好調でした。欧州の第1四半期が特に良くなったのはECBによるQE(量的緩和策)が発表されたことによります。そして第3四半期(3Q )は震源地の上海に近いところほど激震となりました。このまれに見る暴落の直後、反動によって第4四半期(4Q)は各国で上昇し、特に10~11月は大きく反発しました。そして年が明けて期も変わると再び反落し、欧米市場は、僅か1週間で2015年第3四半期と同程度まで下がっています。このあと株価水準が2015年第3四半期につけた最安値を下回って行くようだと、長期トレンドは2015年第3四半期を転機に下落基調に入った事になります。
株価は、短期には上がれば下がる、下がれば上がるの繰り返しで、上がる時の方が強く、かつ高値を更新していければ(長期)上昇トレンド、その逆は(長期)下落トレンドというシンプルなものです。例え、(長期)下落トレンドでも四半期ベースでは反発する時期もあり(2015年第4四半期のように)、また大きく下に突っ込んだ直後の上昇転換は、短期トレーディングのチャンスともなりえます。その判断は出来高と株価の値動きで行っていくわけですが、まずは上昇トレンドに転換できたと確認できるまでは、極力ポジションを小さくしておくことが肝要です。
参考:日本株通信
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