世界経済への不安等から急速に円高ドル安が進行
日本の株式市場が2016年1月大発会から波乱の展開となっています。波乱含みの展開に影響を与えている要因の一つとして、為替市場の動向が挙げられるでしょう。ドル円相場では2015年、1米ドル125円台まで円安ドル高が進行し、その流れが引き継がれるのではないかと考えていた投資家も多かったかもしれません。しかし、ドル円相場は2016年に入ってから、新興国経済を中心とした世界経済への不安等から急速に円高ドル安が進行し、一時は1米ドル116円台まで円高ドル安が進行しました。
日本を代表する企業には輸出関連企業が多くあります。グローバル化が進み、円高に対しての企業の耐性力が高まってきているとは言え、1円の円高で数百億円の企業業績の利益を吹き飛ばすとも言われています。企業企業が業績を考える際に利用している想定為替レート次第では、企業業績に影響を与えることも考えておいた方がいいでしょう。
そこで、株式市場の動向を考える上で押さえておきたい、2016年のドル円相場の動向を考えてみました。
ドル円相場の現状を把握
ドル円相場の2013年1月以降のチャートを見てみましょう。ドル円相場では2015年6月に1米ドル125円台前半まで円安ドル高が進行しましたが、その後は1米ドル115円から125円台でもみ合う展開が続いています。2013年、2014年に比べると、円安ドル高基調は足踏み状態と言えるかもしれません。
では、このチャートに下値支持線を引いてみましょう。
チャートを見る限り、ドル円相場は現在、下値支持線に維持されていることがわかりますね。
今後の動きを予測する
これらを踏まえて、もう一度ドル円相場のチャートを見てみましょう。ドル円は現在、下値支持線に向かって、円高ドル安基調にあることがわかります。一般的に、上値抵抗線や下値支持線はレンジをブレイクされた場合、上値抵抗線が下値支持線に、下値支持線が上値抵抗線として機能することになります。
個人的には、ドル円相場は下値支持線をアタックする可能性が高いと考えていますが、現状では下値支持線をブレイクするかを判断することは難しいと言えます。
ただ、下値支持線を下にブレイクした場合には今後は上値抵抗線として機能することになりますし、下値支持線で踏みとどまることができれば、2015年6月の高値まで円安ドル高が進行する可能性が高いでしょう。つまり、とても重要な局面と言えるのです。
ドル円相場が円高ドル安、円安ドル高のどちらに動くのか、もう間もなくトレンドが判明することでしょう。まずは底を打ったことを確認してからポジションをとっても遅くはないのではないでしょうか。
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