プラグインハイブリッド「C350 e AVANTGARDE」を発表
Sクラスにディーゼルのプラグインハイブリッド(PHV)を設定し、さらにMクラス改めGLEと車名を変えたSUVにもPHVを追加するなど、プラグインハイブリッド攻勢を強めているメルセデス・ベンツ。
メルセデス・ベンツだけでなく、BMW、フォルクスワーゲン/アウディ/ポルシェ、ボルボなどの欧州勢のプラグインハイブリッドに対する注力ぶりは要注目といえるもので、日本勢もうかうかしていられない。
さて、メルセデス・ベンツのプラグインハイブリッドは、SクラスやGLE(日本未導入)などがあるが、フラッグシップサルーンであるGLEは大型SUV。予算だけでなく、駐車場事情や狭い場所などでの取り回しを考慮して選択肢に入らないという人も多いはず。
しかし、2015年12月4日に発表されたCクラスのPHV「C 350 e AVANTGARDE」、「C 350 e AVANTGARDE STATIONWAGON」は、サイズ的にも価格的にもメルセデス・ベンツの中核を担う大黒柱だけに興味を抱いている方も多いのではないだろうか。
EV走行時の航続距離は最大約30km
現在、直列4気筒をはじめ、V6、V8のガソリンエンジンとクリーンディーゼルエンジンを設定しているCクラス。今回追加された「C350 e AVANTGARDE」には、「C250 Sports」に積まれている2.0Lの直列4気筒BlueDIRECTエンジン(211ps/350Nm)に、82ps(60kW)、340Nmを発生する高出力の電気モーターが組み合わされている。
システム全体では、279ps/600Nmを発生し、とくに分厚い最大トルクが特徴。ハイブリッドのシステムは、エンジンとモーターを状況に応じて使い分けるのはもちろん、単なるエコなハイブリッドではないのはそのスペックからも分かるように、モーターをブースト的に使うことで痛快な走りを実現しているという。
EV走行時の気になる航続距離は最大約30km(セダン:28.6km/ステーションワゴン:28.8km)で、最高速は130km/hに到達。アクセルの踏み方次第だろうが、日常の買い物程度ならEVとして使うことも可能だろう。また、JC08モード燃費はセダンが17.2km/L、ステーションワゴンが16.5km/Lとなっている。
充電はAC200Vで約4時間で終了
駆動用バッテリーはリチウムイオンを搭載し、走行しながら充電する「CHARGE」モードでフル充電まで約40分、AC200V電源使用で約4時間。また、セダンのトランク容量はCセグメントのハッチバックをやや下まわる335L、ステーションワゴンのラゲッジルームは 350~1370Lを確保。
プラグインハイブリッドの「C350 e AVANTGARDE」は707万円、「C350 e AVANTGARDE STATIONWAGON」は782万円。決して手軽な価格とはいえないが、先述したようにサイズ的にSクラスハイブリッドをあきらめた層にも訴求できるのがCクラスのPHVの魅力でもある。
さらに、「C350 e AVANTGARDE」は、「エコカー減税」の自動車重量税、自動車取得税が100%免税となり、さらに「クリーンエネルギー自動車等導入促進対策費補助金」をセダンでは最大17万円、ステーションワゴンでは最大13万円受けることが可能。すでに受注を開始しているが発売は2016年1月になっている。