FLSS ソフテイルスリムSは最凶のハーレー!
「すごいハーレーが出てきたなぁ」というのが、このSシリーズ・FLSSソフテイルスリムSを見たときの感想でした。一見すると既存モデルであるFLSSソフテイルスリムとまったく一緒なのですが、それがかえってこのモデルの凶暴さを引き立てているかのようです。
スリムSを凶悪たらしめているのはこれ! 排気量1,801ccを誇るハーレーの最高峰エンジン『スクリーミンイーグル・ツインカム110』を搭載していること。このエンジンはハーレーのラインナップで最高峰に位置するCVO(カスタム・ヴィークル・オペレーション)と呼ばれるカテゴリーのモデルだけに許された最強のエンジンなのです。
「メーカーが提案する最高峰のカスタムメニューを組み込んだカテゴリー」、それがCVO。そのエンジンである『スクリーミンイーグル・ツインカム110』は、ツーリングファミリーやソフテイルファミリーに搭載される『ツインカム103』に潜むさらなる能力をめいっぱい引き出したエンジンというわけです。このCVO リミテッドのように、これだけ豪華なツーリングパッケージを装備すれば430kgという超重量級モデルになりますので、それを走らせるには排気量1,800ccオーバーのハイパワーエンジンが必要になるわけです。
重量級のモデルにハイパワーエンジンを搭載するのは当然のことですが、このFLSS ソフテイルスリムSは無駄な装備を持たない、いわゆるネイキッドモデル。しかもベースのFLS ソフテイルスリムはソフテイルファミリーのなかでももっとも軽量なモデルとされます。そこにこんなパワフルなエンジンを載せれば……エンジンそのもののパワーがダイレクトに伝わってくるモンスターモデルとなることは、想像に難くありません。
美しいトライアングルを描くリジッド風フレーム&前後16インチホイールという伝統のFLスタイルをベースに、1950年代アメリカを席巻したビンテージレーサー「ボバースタイル」を再現した軽やかなライディングが魅力のモデル、FLS ソフテイルスリム。そのベースモデルについてはこちらのインプレッション記事を掲載しましたが、オートバイとしての操る楽しさを備えた希有なモデルだけに、エンジンのパワーアップは大変興味が湧くところです。
それでは、そんなFLSS ソフテイルスリムSの試乗インプレッションへと進んでいきましょう。
>> FLSS ソフテイルスリムSのライドフィールは……?