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カワサキ・エストレヤ試乗インプレッション

カワサキ・エストレヤの試乗インプレッションをお届け! 変わらないネオクラシックスピリッツを継承する一台を都内の通勤で一週間体幹してきました。おすすめのカスタムやオプションパーツなどとあわせてご紹介します。

相京 雅行

執筆者:相京 雅行

バイクガイド

エストレヤです! エストレアではありません。

エストレヤundefinedフロントビュー

エストレヤ フロントビュー


「気負いのいらない優しさと飽きることのない永遠のフォルムで。これがネオ・クラシック・かわらないままで…」このキャッチコピーは、エストレヤのスペシャルサイト内で公開されています。

そして、エストレヤのスペシャルサイトでは動画やイメージ写真など多くのコンテンツが公開されていますが、イメージ写真の中で女性ライダーをモデルに使った写真が多く使用されています。

気負いのいらない優しさというキャッチコピーの通り、エントリーライダーや女性が扱いやすいといった特性は、1992年初代エストレヤのリリース以後ずっと受け継がれてきました。

過去には、ベースモデルのエストレヤの他にエストレヤRSやエストレヤカスタムなどがラインナップされていましたが、2007年に環境基準に適合するために燃料供給方式をアナログ・キャブレター方式からデジタルのインジェクション方式に切り替え、以降はバリエーションモデルは登場しておらず「エストレヤ」のみ販売されています。※カラーや細かいデザインの違いがあるエストレヤスペシャルエディションは定期的に販売されています。

エストレヤは基本的な車体の構成が変わっていないため、カスタムパーツも非常に多く、カスタムベースに使用されることも多いのでエントリーユーザーだけでなく幅広いユーザーの心をつかんできました。

250ccクラスというと、フルカウルのスポーツバイク人気が全盛ですが、単気筒エンジンにクラシックデザインという基本コンセプトを変えずに20年間ユーザーに受け入れられ続けてきたエストレヤ。今回も一週間都内の通勤で使用して試乗インプレッションをお届けします。

ちなみに英語表記でエストレヤはESTRELLA。スペイン語で星を意味する単語です。カタカナ表記でエストレアやエストレラと間違える人が多いのですが正しくはエストレヤです。
 

エストレヤの純正オプションパーツをチェック

エストレヤundefinedサイドビュー

エストレヤ サイドビュー

いつもは純正の状態の装備からチェックするところなのですが、今回お借りしたエストレヤはメーカーオプションパーツが全部盛りの状態でした。そのため、まずはエストレヤ純正のオプションパーツを見てみましょう。

リアキャリア、パニアケースブラケット、左右パニアケース、レトロシート、センタースタンドキット、ウインドシールド、エンジンガードの合計8点のオプションパーツが装着されており、純正に比べてツーリングスタイル色が強く実用性がぐっとアップしています。

エストレヤは前述したように多くのカスタムパーツがリリースされていますが、メーカー純正オプションだけでも実用性をアップしたり個性を追加することが可能です。

オプションの左右パニアケース容量は片側21Lずつあります。ハンドル幅よりぐっと狭いので走行していて邪魔に感じる事はありませんが、リアキャリアを装着するなら大き目のリアボックス一つでいいかもしれません。

レトロシートは最近流行のスポーツバイクに比べて「アンコ」(※シートの中のワタのこと)が厚く、クッション性に優れています。座面が広いので長時間座っていてもお尻が痛くなりにくく、痛くなってきても座面を少しずらすことでさらに巡航距離を伸ばすことができそうです。

ノーマルシートに比べると若干座面が高くなるような印象がありますが、シート高はもともと低めの735mmですので身長165cmの著者でも不安はありませんでした。

小さめのエンジンガードはエストレヤの美しいデザインを崩さず、転倒時に車体を傷つけないようにするだけでなく、車体を起こす際にもペタンと車体が完全に横になってしまった状態に比べて起こしやすくなるので女性にはおすすめの装備の一つです。

それでは実際にエストレヤで街中を走行してインプレッションをお届けします。
 

エストレヤは町乗りにも最適! トルクフルな走りが可能

エストレヤundefinedリアビュー

エストレヤ リアビュー


エストレヤに搭載されているエンジンは空冷単気筒2バルブエンジンです。同じ単気筒でも同社のニンジャ250SLに搭載されている水冷単気筒4バルブエンジンと違い、高回転での最高出力を追及しておらず低中速域での走りやすさを重視したセッティングがされています。

加えてギアのセッティングが低中速域を重視したセッティングにされているために高速では伸びませんが、街中でよく使うスピード域では充分にパワフルな走りをすることが出来ます。

低・中回転でしっかりと力のあるエンジンですが、6000回転から8500回転のレッドゾーンまでパワーバンドに入ると勢い良くタコメータの針が回り力強く加速します。

また、エストレヤは意外にも車輌重量があり、同社の単気筒スポーツバイク・ニンジャ250SLが149kgなのにたいして、161kgあります。重い車体を低中速重視のセッティングでしっかりと引っ張っているために走行時の安定感もしっかりとしています。

前後のサスペンションはスポーツ走行向きというよりは街中の走行向きでストロークが長く柔らかめのセッティングになっています。ガンガン攻める走りをするには少々物足りないセッティングですが、普通に走る分には乗り心地が良いセッティングです。

ブレーキはフロントシングルディスクブレーキに2ポッドキャリパー、リアはドラムブレーキとこの手のクラシックバイクとしては一般的な装備ですが、車重が重いためにブレーキは少々強めにかける必要がある印象でした。

燃費は良好で街中の走行時で33.45km/Lでした。燃料タンク容量が13Lあるので計算上の連続航行距離は434.85kmということになります。
 

エストレヤはマルチに使える使いやすい一台

ニンジャ250やCBR250R、YZF-R25など、250ccクラスはフルカウルスポーツバイク人気が全盛です。形はフルカウルスポーツですが、扱いやすい工夫が施されているので三台とも乗りやすいバイクであることは間違いありません。

しかし、エストレヤは扱いやすさという点で頭一つ出ている印象です。「扱いやすい優しさ」というメーカーのキャッチコピーの通り、ライディングポジションや足つき性、動力性能など非常に扱いやすく、エストレヤスペシャルサイトでは女性でも扱いやすいことを強調しています。

燃費が良くこの手のクラシックバイクにしてはタンク容量も大きいために給油を頻繁に行う必要がないため日常的な足に使うのもピッタリです。

エストレヤの半分は変わらないネオクラシックスピリッツ。そしてもう半分は乗り手に負担をかけない優しさでできているのです。
 

エストレヤを純正パーツ以外でカスタムするなら

 今回の広報車両のようにがっつりパニアケースをつけようとすると、かなり金額も高くなってしまいます。スタイル的にも金額的にもサドルバッグを装着するのがオススメ!

装着する際に巻き込みを帽子する為のバッグサポートは必須です。右側はマフラーがあってバッグのサイズに制約があるので片側だけ付けるなら左側がオススメです!
 

ツーリングで長距離走るなら小さめでもウインドスクリーンがあると目的地に到着した際の疲労度が異なります。

汎用製品で探しても良いですが、デイトナからは専用のスクリーンが販売されています。スクリーンとステーは別売りなので注意が必要です。

 

エストレヤ関連リンク

■エストレヤのエンジン音・マフラー音や各部詳細はこちらの動画でどうぞ
■クラシックバイクと言えばヤマハ SR400
■250ccクラシックバイクのライバルと言えば スズキ ST250
■【2016年】250ccバイクのおすすめ15台&試乗レポート
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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