婚届が役所に受理されると、戸籍に離婚の事実が記載されます。コンピューター化された今でこそバツ印は付きませんが、その事実がしっかりと残されるのは、みなさんご存じですよね。

離婚経験者は今どき珍しくありませんが、その事実を伏せておきたいと考えている人もいらっしゃるのではないでしょうか。また、調停で離婚が成立した場合も、その旨が戸籍に記載されてしまいます。再婚時や結婚相談所に入会する時などには戸籍謄本が必要になりますので、「この人は離婚する時に、もめたのね」と思われてしまうかもしれません。

戸籍に記載されている離婚の事実を消してしまいたい、できることなら変更したい、と思っているみなさん。実は、それが可能になる法律に基づいた裏ワザがあるので、ここでご紹介したいと思います。

幸せになる方法

幸せになる方法



戸籍謄本に離婚歴が記載されない方法

結婚をして婚姻届を出すと、当人はそれぞれ親の戸籍から抜けて、通常は夫が筆頭者、妻が配偶者になり、夫婦の新しい戸籍が作成されます。

離婚をすると、女性は相手の男性の戸籍から除籍されるため、自分が筆頭者になって新たに戸籍を作るか、婚姻前の戸籍に戻るか、どちらかを選ばなければなりません。しかし、どちらを選んでも戸籍に入った理由が「離婚により」という内容で記載されるため、離婚の事実が残ってしまうのです。

離婚歴を消すためのもっとも現実的な手段は「転籍」です。本籍地は、実際に住んでいるところとは関係なくどこにでも自由に移せます。転籍により本籍地を他の自治体に変更すると新たに戸籍が作られ、今の戸籍に入った理由が「転籍により」になり、離婚歴が記載されなくなるのです。
男性の場合も、除籍された元配偶者も削除されるなど、除籍の事実や離婚の事実は転籍先の戸籍に引き継がれません。

ただし、同じ市区町村内で本籍地を移動させても本籍の欄が訂正されるだけで、離婚歴はそのまま残ってしまいます。

どうしても縁の場所に本籍を戻したい場合


本籍があなたにとって何の縁もないことに、寂しさや不安を感じることもあるでしょう。もし、どうしても自分の両親が住んでいる場所やもともと住んでいた市町村など、あなたの希望の本籍地に戸籍を戻したい場合は、転籍後、数ヶ月してから移せば問題ありません。その場合、再び離婚歴が記載されることはありませんのでご安心ください。

ただし、これは戸籍謄本の話で、前述の方法で離婚歴を戸籍から消しても除籍謄本を取れば離婚歴がわかってしまいます。除籍謄本とは、婚姻や離婚、死亡、転籍などによって、その戸籍にいる全員が抜けた状態で、すでに閉鎖されている過去の戸籍謄本のこと。相続の手続きでは必要な書類のひとつとされています。しかし、除籍謄本は他人が簡単にとれるものではありませんから、戸籍上も「離婚は過去のもの」という形にはできるわけです。

調停離婚でも戸籍上では協議離婚にできる


調停離婚の場合、だいたい5~6回ほど話合いの機会がもたれます。話合いがまとまると調停員から「次が最後です」とあらかじめ知らされますので、その時または最後の調停時に「協議離婚にしてください」と調停員にお願いしてください。それだけで戸籍上は協議離婚と記載されます。事実、調停離婚といえども話合いで解決しているので、このような裏ワザが使えるのです。

もちろん、相手の同意がなくては協議離婚にはなりません。調停員から相手に協議離婚にするメリットなどを説明してもらい、納得してもらえればそれで成立します。

調停離婚を協議離婚にするメリットは?

例えば、再婚する相手に「戸籍謄本を見せてくれ」と言われることもあるでしょうし、結婚相談所に提出することもあるでしょう。そのときに調停離婚や裁判離婚の記載があると、離婚時にもめたような印象を持たれてしまいます。調停中にお願いして協議離婚にするだけで「この人は面倒くさい人かも」と思われずに済むわけです。

また、将来子どもが大きくなって、親の遺産相続などで戸籍をさかのぼった時にも「お父さんとお母さんはもめていない」と思ってもらえるのもメリットのひとつです。調停時に相手の同意を得るためにも、子どもの将来のため、を前面に打ち出すのがスムーズに進めるコツといえるでしょう。

その人の過去を知る事ができる戸籍は、さまざまな場面で利用される大切なものです。
しかし、離婚経験者にとっては、戸籍に記された事実が不安材料になることもあります。
あくまで「表面上」のことであり離婚した事実は消えませんが、戸籍をきれいにすることで気持ちをすっきりさせることができるのであれば、今回紹介したワザを使ってみてください。心の整理ができれば、次の素敵なお相手を探してみる気にもなれるのではないでしょうか。

監修 柳田康男弁護士

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