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マイナンバーでなりすまし被害は起こるか?必要な対策(2ページ目)

2015年10月よりスタートしたマイナンバー制度。なりすましで情報が漏えいしたり金銭被害に遭うのが心配という方も多いかもしれませんね。そこで今回はマイナンバーのセキュリティリスクと身の守り方を考えてみましょう。

齋藤 実

執筆者:齋藤 実

ウィルス対策・セキュリティソフトガイド

運用するのは、人間だもの

マイナンバーはインターネットでの行政手続きにも使えます。そのため、個人番号カードのICチップには電子証明書が記録されていて、インターネット上での身分証明になったり安全に手続きできるようになっています。さらに登録したパスワードも使います。

このようにインターネット上の手続きでも、なりすましができない安全な仕組みが構築されています。ところが、利用するのは人間。想定外のことが起こる可能性もありそうです。

たとえば、最近SNSのなりすましで多いのは、相手にPINコードといったパスワードを教えてしまい……アカウントが乗っ取られてしまう、というもの。なお、パスワード再発行機能などの演出もあって、騙されてしまうものです。

つまり、なりすましができない仕組みが構築されていても、それを正しく使わなかったり、騙されて個人番号カード自体やパスワードが他者の手に渡ってしまえば、簡単に突破できてしまうのです。セキュリティ・リテラシーの向上が求められていると言えるでしょう。

なお、2015年10月現在、マイナンバーが使われるのは、法律や条例で定められる社会保障や税、災害対策の分野に限られますが、今後、拡大していく予定になっています。たとえば、クレジットカードでの利用なども考えられますので、進む未来によっては、なりすましによる被害が大きくなってしまうかもしれません。

ポイントは、個人番号カードと登録したパスワードを保護すること

12桁のマイナンバーだけでは、悪用することができません。身を守るポイントとしては、個人番号カードと登録したパスワードの取り扱いに注意する、ということです。

そしてなりすましから身を守る方法としては、他人の指示で個人番号カードを使わない、他人に個人番号カードを渡さない、他人にパスワードは教えないを徹底します。たとえば、クレジットカード機能の追加などと偽って、その指示に従って登録を進めると、金銭被害に発展するような事件が起こるかもしれません。他人の指示で個人番号カードを使わない、ということが大切です。またインターネットでの取引の場合は、個人番号カードと登録したパスワードを使えば、女性名義のカードを男性が使ってもシステムはブロックしてくれません。パスワードを書いて、個人番号カードに貼っておくと盗難や紛失時に悪用されてしまう恐れがあります。他人にはパスワードがわからないように秘密にしたいところです。また間違っても、他人に個人番号カードを渡さないということも大切です。万が一、個人番号カードを紛失した時はすぐに届け出ましょう。

それと近い未来ではウイルスが脅威になっている可能性もあるでしょう。たとえばネット銀行ウイルスは、送金ボタンをクリックした時に送金先口座をハッカーの口座に改ざんしてしまいます。それと同じように、個人番号カードをパソコンへ接続しパスワードを入力すると、勝手にクレジット処理してしまうなんてウイルスが出回ってしまう可能性は十分に考えられます。マイナンバーを扱うパソコンにも同様の危機感を持ち、必ずウイルス対策ソフトを使ってくださいね!

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