ワーキングホリデー

渡航前に要確認!ワーキングホリデー協定国の治安(2ページ目)

ワーキングホリデーの渡航先となるオーストラリアやニュージーランド、カナダなどは、治安が良いイメージの国が多く、危機管理を疎かになってしまいがちです。ワーキングホリデー対象国の治安について、国際機関「UNODC」が発表している犯罪発生率を「盗難」と「性的暴行」に絞って検証してみます。

河東 英宜

執筆者:河東 英宜

留学ガイド

どこが安全で、どこが危険か?

オーストラリアを例にとると、渡航経験がある方は分ると思いますが、通常の観光ルートを辿る場合はほとんど治安上の危険を感じることはなく、「どこが危険なの?」と感じるかもしれません。

しかし、昼と夜、表通りと裏通りでその様子は異なります。
多くのワーホリ渡航者が滞在するシドニーのあるNSW州ホームページ「Crime Mapping Tool」(注2)では、こうした事件が発生するエリアと時間帯(昼か夜か)を犯罪種別に詳細な情報を提供しています(逆にそれだけ犯罪が多発しているから、注意してほしいということです)。

「Crime Mapping Tool」ページの上部タグ「HOTSPOT」をクリックすると、犯罪の発生状況が地図上で即座に確認できます。左カラムの選択で見ると「盗難」、「性的暴行」ともにシティ中心部での犯罪が多く、加えて、昼と夜とでは犯罪の発生率に倍程度の差があることもデータから知ることができます。

(注2)NSW州の治安情報サイト 
ページ上部の「Crime Statistics」タグ→「Crime Mapping Tool」をクリックで治安マップが確認できます。

渡航先国の危険情報・治安情報を確認しよう

代表的な例としてオーストラリアを挙げましたが、ワーキングホリデー協定国のどの国も日本と比べると危険度は高く、日本での生活のように夜に一人で出歩いたりすることは、かなり危ないことなのだと認識してください。
ワーキングホリデーundefinedオーストラリア

オーストラリア シドニーの夜景



ただ、ここに紹介したような治安情報・危険情報の類は、比較的簡単に調べることができるので、渡航前にどういった危険が潜んでいるのかを確認しておくことで、ある程度のトラブルを回避できるはずです。

例えば、日本大使館の在外領事館のホームページには、リアルタイムの「注意情報」が出ています。

●日本語で話しかけてくる金銭詐欺:その出没場所や人相が掲示されています(オーストラリア)
●マイクロソフト社の監視センターを名乗る電話での詐欺:電話による手口が順序立てて報告されています(カナダ)
●自然派ホームステイでのセクハラ被害:複数の被害者がいるとして注意を促しています(フランス)

このような情報は、渡航前にしっかり確認しましょう。

また、できれば渡航前に次のような準備ができていると、さらに安心できます。
●危険に遭ったときに報告すべき先の確認(領事館など)
●長く滞在している人から、街の治安について聞く
●困ったときの相談先の確保 など

日本に比べると諸外国での生活はどうしても危険度は高まりますが、そればかり気にしていては何も始まりません。事前に治安情報を収集し、滞在中は決して気を緩めないよう、心がけて行動しましょう!


(注1)出典・参照:UNODC(United Nations Office on Drugs and Crime)
2014年版(オーストラリアは2013年版)を基にガイドが図表を作成。
協定国のうちイギリス、デンマーク、台湾はデータが揃わなかったため図表への記載を略しました。

在シドニー日本国総領事館
治安情報、犯罪率、詐欺の手口等を更新しています。
在フランス日本国大使館
在カナダ日本大使館

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