画面全体に火花を入れるように撮っていく
撮影方法を見ていきましょう。レンズをボードで覆った状態でシャッターを開きます。火をつけた線香花火をレンズの前に持ちます。このとき、花火を持ったままで撮りづらいときは、誰かに持ち手になってもらうといいでしょう。撮りたいタイミングでボードをレンズから外して露光します。時間は1秒程度が目安。あまり長い時間露光すると露出オーバーになり、火花がある部分だけ真っ白に写るので注意します。
1回目の露光ができたら一度ボードでレンズを覆い、花火の位置を変えてまた露光する、これを繰り返していきます。
多重露光の撮影方法は上記の通りですが、一枚ずつ撮影した画像を編集ソフトで一枚にするという方法もあります。Photoshopの場合だと「比較明合成」という機能を使い一枚に集約できます。
またバルブモードの機能がついていないコンパクトデジカメなどでは、夜景モードを選択してシャッターが開いている間に多重露光撮影をするという方法もあります。
ピントの合う位置をずらしてあえてボケの部分を作って撮っていくと奥深さが出てきます。何回か試していくとどの程度範囲で火花を広げていくとバランスがよく撮れるかがわかってくるはずです。最初は練習のつもりで撮ってみるといいでしょう。
レンズの絞り値は、撮影した画像を確認して最適な設定値に変えていきます。
線香花火は、小さく火花を散らして最後はポツンと火種が落ちて終わる、一瞬の輝きを見せて最後はスッと消えていくところが日本人の心をつかんでいるのかもしれません。
これまでとは一味違う線香花火の撮影、出来上がった画像を眺めると楽しさが実感できますよ。ぜひお試しください。