「リムヴェール・パティスリーカフェ」では焼き菓子をチェックすべし!
前のページで、「リムヴェール・パティスリーカフェ」の生菓子やイートイン限定メニューを紹介してきましたが、高山シェフのスペシャリテと言えば、焼き菓子を外すことはできません。ショーケースの上に並ぶ、焼きっぱなしのタルト類やヴィエノワズリーを見れば、焼き色も美しく食欲をそそること!
生菓子の中でも、季節ごとのフルーツ素材を採り入れたミルフィーユのように、しっかり焼き込んだ生地の存在感があるお菓子は、ぜひ優先的にお試しあれ。
「ボストック」は、アーモンドのワイルドで贅沢な盛り具合がインパクト大!薄切りアーモンドは香ばしくザクッとして、ブリオッシュ部分の端っこはカリッとして、中はアーモンドクリーム、そしてラム酒のシロップでしっとりして・・、と変化に富み、私がこれまでいただいたことのあるボストックの中でも、抜群の存在感がありました。
ラム酒もかなりがつんと利いていて、パンチがあります。納得いくまで少しずつ足していったら、結果的にこうなってしまいました、と高山シェフ。男性にもぜひ召し上がっていただきたいアイテムの一つです。
「タルト・グリオッティーヌ」は、グリオットチェリーにピスタチオという、フランス菓子では王道の組み合わせ。表面は、「コンベルサッション」という伝統菓子のような格子模様のグラスロワイヤルがけで、カリッザクッとした食感が楽しめます。ザクザクした食感と対比をなす、しっとりしたピスタチオクリームのコクや、甘酸っぱいグリオットチェリーとのバランスが魅力。クラシックなお菓子の要素にオリジナリティが盛り込まれた、手の込んだお薦めの品です。
他にも、この店ならではのヴィエノワズリーがあり、たとえば「スモークフロマージュパイ」は、サクサクのパイ生地の中にりんごとチーズ、スモークソルトを入れて焼き上げたもの。りんごの甘酸っぱさとチーズの相性のよさに、燻製の香りとほどよい塩気があいまった様々な味覚が閉じ込められた、驚きのある味わいです。
実はこのお菓子、以前に私達が特注でお願いした「ポワソンダブリル」のパイを元に商品化してくださったものなので、個人的にもとても感慨深いアイテムでもあります。
日によって具材の内容が変わるキッシュやフォッカッチャなども、ランチ替わりの軽食として、また朝ご飯にもお薦めですが、同じく塩味系の品ならば、「クグロフサレ」にも注目です。
アンチョビを詰めたグリーンオリーブを刻んだものと、ベーコン、胡椒を入れて焼き上げていて、噛むほどに味わいの出るしっかりとした食感。サラダやスープと一緒にいただけば、1/4カットでも充分に一食になるほど、食べ応えもあります。高山シェフは、このクグロフにオリーブオイルをつけて食べるのがお気に入りだそうです。クリームチーズなどを塗っても美味しそう!
ギフトにぴったりなのは、季節の素材を使った小さな一口サイズのパイの詰め合わせ。小さくても一つ一つ丁寧にパイ生地でフィリングを包み込んでいて、手をかけて作られていることが伝わります。現在、発売中の「マロンパイ」は、熊本県産の丹沢栗と利平栗を自家製でコンポートにして包み焼いたもの。ミニサイズの可愛らしいマロンパイは、これから秋冬にかけて手土産に喜ばれそうで、人気となるに違いありません。
訪ねる度に新しい何かに出会うことができ、ワクワクさせてくれる「リムヴェール・パティスリーカフェ」。
今後はさらに、イートイン限定の皿盛りデザートや、冬に向けては、得意分野のショコラも充実させていきたいとのこと。高山シェフの新たな提案にますます期待したいですね!
<ショップデータ>
「リムヴェール・パティスリーカフェ」
東京都世田谷区祖師ケ谷1-8-14
電話 03-3483-2621
営業時間 10:00-20:00(L.O.19:30)
不定休