明細は徹底的に質問する
大抵の病院では診療明細が出ます。これについて、毎回細かに説明をしてもらいます。納得のいかない項目があれば、「なぜこの検査が必要なのですか?」と聞きましょう。そうしてやりとりをしている間に、相手の技量もわかってきます。受付の担当者で納得がいかなければ、担当獣医師や院長に聞くのもよいと思います。その際、「なぜこんなに高いのですか?」と言う言葉は避けることです。
「高い」「安い」という個人によって異なる判断基準でなく、「明細について説明してください」で十分です。
「高い」というのは「治療に対して費用がかかりすぎる」という主観が入って、聞く人の心をオフにしてしまいますが、「説明してください」はまだ許容範囲で大丈夫です。その場で聞けば納得することも、いい加減にしてお金を支払ってしまうと、それが恨みになり、他の場で話をしたり、もう通院しなくなったりします。
多少時間もかかり、面倒かもしれませんが、ぜひ明細の説明はきちんと聞いてください。
治療が長くなりそうな場合は、前もって相談に行く
これは「基本編」でも書きましたが、今回おすすめしたいのは、病院スタッフの手がすいてそうな時に、これらの相談をすることです。もしあなたが「こんな細かなことをきいて、獣医師がうるさがらないだろうか?」と思っておられるなら、それは杞憂です。獣医師にとってありがたいクライアントは、一時にたくさんのお金を支払う人ではありません。定期的に通院をしてくれて、獣医師にとって大切なデータになる症例を提供してくれる人です。そして、ペットが死ぬまで長いお付き合いをしてくれる飼主さんです。
だから、治療費の相談の際にぜひ言ってほしい言葉があります。それは、
「この病院はとても気に入っていて、長く通院させたいと思っています」
という一言。
病院の治療を疑っている訳でも、方針が不安な訳でもありません、という意思表示を最初にしておくのです。治療を長く続けたいというのは、双方同じ考えですから、まずはここからスタートをしましょう。また、相談の前に家族で「この治療についてはいくらまで出してよいか」と相談しておくことをおすすめします。
他の病院の料金も聞く
電話でいきなり聞いても、正しい答えは返ってきません。ここは「クチコミパワー」です。散歩などで知り合った他の飼主さんなどに、料金を聞いてみます。基準は「フィラリア検査と半年の投薬」です。もちろん犬の大きさで薬の量も変わってきますが、これでおおよその料金が推測できます。
また、猫の場合、「去勢・避妊手術の値段」も参考になります。ただ、場合によっては命を預ける動物病院です。単に料金だけでなく、他の評判もリサーチすることをお忘れなく。