ルームシューズを使うことの気持ちよさ
若い頃にはよく分からなかったけれど、歳をとるごとに良さというか必要性が分かるようになったものにルームシューズがあります。元々は、冬場に足先が冷えるのを防ぐためにスリッパを履いたのが最初なのですが、これが、裸足や靴下で屋内を歩くのに比べて、足が随分快適なのです。裸足にしても靴下にしても、足の裏部分はスリッパなどを履いていた方が汚れないし、床も専用のルームシューズを使う方が汚れにくいのも悪くないと思いました。ただ夏場は、スリッパでは、その構造上やや暑いのと、椅子に座った状態で履いていると、どうしても脱げやすいので、何か良いものはないかと考えていて、草履タイプのルームシューズがあることを知りました。それで試してみたのがMERIの「ルームシューズ メンズ」です。これがもう気持ちよくて、しかも足をぶらぶらさせたくらいでは脱げないし、とても快適でした。
MERIの草履タイプのルームシューズが気持ちいい
見た目は、ほとんど草履(ガイド納富の故郷である佐賀では『雪駄』と呼んでいました)です。素材こそ藁やイグサではなく、綿素材の生地ですが、芯を中心に編み込まれていること、鼻緒で履くスタイルなどは、完全に草履です。そして履いてみると、何だこれは?と驚くくらいのフワッとした柔らかい履き心地。クッション性が強いという感じの柔らかさではなく、足の裏へのフィット感が柔らかいんですね。だから、とても軽く感じます。この柔らかい感触は、ポリエステルの柔らかいけれどしっかりした厚みのある土台と、綿50%、ポリエステル50%の「エアレット」という東レが作った中空糸で編み込んだ生地によるもの。中空糸、つまり中に空間があるチューブ状の糸なんですね。そのため、吸水性、速乾性に抗菌防臭性に優れているのだそうです。また手洗いも可能なので、素足でも安心して履けますね。そして、本来の草履の主な素材だった藁やイグサも中空素材(麦藁は英語でストローと言うくらいですし)です。足の裏の適度なクッション性とフィット感に中空素材は威力を発揮するのでしょう。
鼻緒に慣れていなくても大丈夫
さらに、鼻緒の素材がとても柔らかいので、鼻緒に慣れていなくても全く痛くなりません。それどころか、鼻緒が親指と人さし指の間にしっかりと入っていると、まるで足つぼを優しく刺激されているような気持ちよさです。鼻緒の具合は、裏の結び目で調整できるようになっているので、好みのフィット感で履くことができます。ガイド納富としては、最初、ややキツメにしておいて、履いている内に馴染むようにした方が気持ちよく履けるように思いました。スリッパに比べ、足を覆う部分が圧倒的に少ないため涼しくて蒸れないというのは当然として、思った以上に便利なのは、本体サイズがほぼ足のサイズと同じなので、狭い場所でも歩きやすく、脱いだ時も場所を取らないこと。また鼻緒で固定しているため、椅子に座って足を組んだり、足をぶらぶらさせても脱げないこと。スリッパより明らかに軽いのも扱いやすさのポイントでしょう。欠点というと、フローリングなどではやや滑りやすいこと。そのための底に貼る滑り止めも用意されています(ガイド納富はフローリングの室内で利用していますが、特に滑り止めの必要は感じていません)。
ガイド納富の「こだわりチェック」
それにしても、草履の、この編み方を考え出した人は凄いなと、MERIの「ルームシューズ」を履いているとしみじみ思ってしまいます。何なんでしょう、この足の裏に付かず離れずの絶妙なフィット感。土踏まずへの軽い刺激もあり、つま先に力を入れた時のサポートする感じのフィット感もあり、その感触は、もちろん「エアレット」の生地の感触の良さもあるのですが、編みの目からくる触り心地の良さが大きいと思うのです。だから、多分、これは手編みでないと良さが出難いし、手編みを前提にした技術が正しく継承されていることもありがたいと思うのです。カラーバリエーションや柄も豊富に揃っているのですが、グレー一色に大きなドット柄の鼻緒というシンプルなタイプでも、その編み目が描く模様だけで充分にデザイン的にもってしまうのがカッコいいのです(下のリンクにはガイド納富オススメのカラーバリエーションを挙げています)。また、鼻緒に使う布の柄とのマッチングが楽しめるのも良いですね。
<関連リンク>
・MERI「ルームシューズ メンズ(グレー)」はスタイルストアで購入できます。
・MERI「ルームシューズ メンズ(マスタード)」はスタイルストアで購入できます。
・MERI「ルームシューズ メンズ(ブラック×ホワイト)」はスタイルストアで購入できます。
・MERI「ルームシューズ用すべり防止シール」はスタイルストアで購入できます。