パスポート不要!日帰り南米体験できる大泉町
群馬の東南部に位置する大泉町は、昔から大企業の工場が多く、ブラジルやペルー出身の日系人の方が大勢働いています。人口の15%が外国籍の方で、外国人居住比率も全国一ということです。文化や習慣も違う者同士が小さな町のなかで共存するには、これまで大変な時間と労力を費やしたことと思います。20年以上前からの町の人の努力もあり、参加型イベントなどを通じて徐々に町の特徴を作り出してきたそうです。大泉町は埼玉や東京にも近く、浅草からは東武鉄道の特急りょうもう号に乗れば1時間半ほどで到着するアクセスの良さも魅力のひとつです。大泉観光のスタート地点でもある西小泉駅の改札を出ると、日本語・ポルトガル語で書かれたパンフレットなども置かれていました。まず目に入ってくる店舗の看板なども異国情緒を感じさせます。
町民憩いの場で開催されるイベント 「活きな世界のグルメ横丁」
そんな異国情緒あふれる大泉町を散策するだけでも楽しいですが参加型イベントの開催にあわせてブラジルタウンを観光するのもおススメです。
町民憩いの場にもなっている 「いずみ緑道」 で定期的に開催されているイベントが 「活きな世界のグルメ横丁 (大泉町観光協会主催) 」です。ブラジル名物のシュラスコをはじめ、ペルーのジュースや中国の餃子、中東料理など、世界各地の料理が味わえます。
イベントの醍醐味は、何といってもこの会場ならではの食材が味わえることです。なかでも南米原産の紫トウモロコシから作られたジュース 「チチャモラーダ」 は異彩を放っていました。紫トウモロコシは、まるでトウモロコシを一本丸ごと炭焼きしたように真っ黒で、正直見た目だけではとても飲む気になれない強烈さがありましたが、テントの前には長蛇の列!
「並んでまで皆が飲んでいるのだからきっと美味しいはず……」 と思い、飲んでみたところ 「あら!ホントに美味しい」。味を正確に例えるのは難しいのですが、酸味のないアセロラドリンクのような感じで、ほんのり甘く、フルーティーでスッキリした味でした。暑い日に飲むと体がシャキっとするような味です。
紫トウモロコシは、ワインよりもポリフェノールが多く、近年のアンチエイジングブームで注目された抗酸化作用の高いアントシアニンが多く含まれているそうです。美容に良いだけではなく、糖尿病予防や肥満抑制などにも効果があると注目されています。
このほかにも会場ではブラジルの豆料理やマテ茶などのほか、ヨルダンや北アフリカ料理なども楽しめ、今まで食べたことがない料理の美味しさを新たに発見しました。それに、複数の料理を少量ずつ食べ比べられるので、食で世界一周できるような楽しさもありますよ。
この日も、初めて食べるペルー風のポテトサラダ「カウサレジェーナ」ハマってしまいました。ゆでたジャガイモをつぶしてマッシュポテト状にしたもので、小さく刻んだ野菜やチキン、またはツナなどを層になるように挟んだ形でした。ほんのりとライムやオリーブオイル、塩、こしょうなどの味がして、さっぱり食べられます。
また、唐辛子が入っているのか、少しピリ辛で、より食欲をそそります。
>次のページでは、地元食材とアマゾン原産の食材をコラボさせた一品などを紹介します