電気工事の神様「雷電神社」となまずさんのご利益
水郷公園から車で5分ほどのところにある「雷電神社(らいでんじんじゃ)」は、雷除けのほか、豊作祈願、厄除けや電気工事安全、通信安全など、特に電気関係の工事に関する安全の神として名高い神社のため、5月中旬から9月にかけての雷雨の時期には祈祷が頻繁に行われているそうです。
現在の本社(社殿)は、今から180年前の天保6年(1835年)の造営で、建物に彫られた彫刻を見ると、川や水の流れに関連したものもあり、とても特徴的です。この彫り物は江戸時代の著名な彫刻師・左甚五郎(ひだりじんごろう)から数えて10代目となる名人彫物師・石原常八(いしはらつねはち)の作品です。その華麗な彫刻は、 “この時代にしか見られない” という貴重なもので、群馬県の重要文化財として指定を受けています。
そして本社を抜け、奥宮(おくみや)のさらに北側にある社務所には、「なまずさん」が鎮座しています。
この「なまずさん」をなでると、地震を除け、元気回復、視力改善、自信が湧き出るなどのご利益があるといわれているそうです。なまずに代表される川魚は、昔から板倉の大切な食資源でした。このため、神様からの賜りものとして大事にされているようです。
板倉名物・なまず料理に舌つづみ
雷電神社の参道にある川魚料理のお店の前には “なまず天ぷら” の文字が ! なまずは今まで食べたことがなく、看板の文字に心ひかれ、いざ店内へ……。
昔から川や沼地が点在していた板倉には、川魚料理を扱うお店が多く、 “なまず” や “うなぎ” などの料理が名物となっています。
特に「雷電神社を参拝したあとに、なまずを食べると縁起が良い」と言われてきただけに、今でも神社の参道のほかにも、町内には川魚料理が食べられるお店が何軒かあります。近所の人に話をきいてみると、地元の人が食べる名物というよりも、よそから訪れる参拝客の間で人気のある名物だったようです。
なまず料理の代表が、「なまずの天ぷら」 です。川魚にありがちな泥臭さもなく、口にすると表面はサックリ、中は白身の魚がふっくらとしていて、とても柔らかな天ぷらでした。淡白な味だからこそ、天ぷらのころもとの相性も良く、ご飯が進む一品でしたよ。
そして、もうひとつ。ここでしか食べられない名物が、「なまずのたたきあげ」 です。天ぷらに使われる身の部分ではなく、なまずの頭や骨などをナタで細かくたたきつぶし、ごぼうやニンジン、豆腐、小麦粉、味噌、卵などを混ぜて団子状にしたものを油で揚げた料理です。天ぷらとは違う食感や、香ばしい匂いが食欲をそそります。
まるで舟の上のマーケット
板倉町には、豊富な水と温暖な気候、平坦な土地をうまく利用してつくられた水田や畑が広がっています。そんな農業の盛んな町で生産されるキュウリは、全国有数の生産高をほこっています。地元の生産者を中心に、朝採り野菜や手づくり味噌などをはじめとする農産物加工品が購入できるのが、農産物直売所・健康の郷「季楽里(きらり)」です。売り場にも水郷のまちらしさが演出されていました。揚舟を利用した陳列棚は、まるで舟の上いっぱいに野菜や果物を積んで川を下りながら行商に行くような感じで、何だかタイの水上マーケットを思い出しました。キュウリやトマト、ねぎなどの定番野菜だけでなく、アフリカ原産のアイスプラントなど珍しい野菜も置いてあり、お手頃な値段で購入できます。
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■農産物直売所・健康の郷 「季楽里 (きらり) 」
住所 : 群馬県邑楽郡板倉町大字海老瀬8487-1
電話 : 0276-91-4147
営業時間 : 09:30~17:00
定休日 : 毎週木曜日
谷田川周辺は道に沿って、どこまでも川辺の風景が広がっています。ここは水鳥の観賞区や沼地の湿地帯に生息する生物の観察区でもあるそうです。いつもの日常を少し離れ、ゆったりとした気分で舟下りを体験してみるのもおススメです。また、群馬、埼玉、茨城、栃木にまたがる渡良瀬遊水地も近く、セーリングやパラグライダーなどのウォータースポーツも盛んに行われています。バーベキュー広場もありますので、家族でアウトドアレジャーを楽しむのにもピッタリです。休日を“静かに過ごす” のにも “アクティブに過ごす” のにも最適なスポットですよ。