日経平均株価は27年ぶりの11連騰
日経平均株価は2015年5月29日、11日続けて上昇しています。11日続伸は1988年以来ということで、27年ぶりのことでもあります。連日高値を更新し、2万円を維持する底堅い展開に、「株価はもうすぐ天井なのでは?」と考える人もいれば、「株価はますます上昇するのでは?」と考える人も多くいることでしょう。株式市場が現在、高い水準にあるのか、それとも安い水準にあるのか、判断に迷う場合には、株価が買われすぎか売られすぎかを分析することができるオシレーター系のテクニカル指標を活用すると良いでしょう。
代表的なオシレーター系のチャートとしては、RSIやストキャスティクス等が有名です。あまり耳慣れないかもしれませんが、RSIに似た名前のRCIというチャートもあります。そこで今回はRCIについて解説してきます。
RCIとは
まずは、日経平均株価のチャートを見てみましょう。ローソク足の下に追加で表示されているのがRCIです。RCIは順位相関係数とも呼ばれます。日にちと価格の変動の関係を比較する時に、順位という視点を取り入れたチャートだからです。価格の上昇周期と下落周期から、トレンドの方向性を見ることができます。
RCIでは、前回解説したRSI同様、「売られすぎ」か「買われすぎ」かを判断することができます。ただし、RSIと異なり、RCIは株価がボックス圏にある場合ではなく、トレンドが発生している場合に利用するのが有効とされています。
参考記事:株価の過熱感がわかるRSIとは
RCIの使い方
RCIは、-100%から100%で表示されます。価格が上昇すれば100%に近づき、価格が下落するほど-100%に近づいきます。つまり、0%から100%に近づくほど価格が上昇している状態にあることを表し、価格が上昇トレンドにあることを表しています。反対に、0%から-100%に近づくほど価格が下落している状態にあることを表し、価格が下落トレンドにあることを表しています。RCIは一般的には、100%に近づくほど買われすぎで売りサインのシグナルと判断できますが、上昇トレンドが続いている場合には100あたりの水準で推移する傾向にあります。反対に、-100%に近づくほど売られすぎで買いサインのシグナルと判断できますが、下落トレンドが続いている場合には-100あたりの水準で推移する傾向にあります。
今後はどう分析できる?
もう一度先程のチャートを見てみましょう。0のところに青色の線を引きました。現在の日経平均株価を見た場合、RCIは100の水準で推移しており、高値圏だと判断できます。しかし、下落トレンドに転換した兆しが出ているかと言うと、そうではないと言えそうです。今後、買われすぎの水準からいつRCIが転換するのか、様子を見ながら判断してもよいかもしれません。
RCIとRSIは名前がよく似ていますが、その使い方は全く異なっています。一つの株価チャートでは現在が安いのか高いのかを判断することが難しい時が多々ありますので株式市場のトレンドに合わせて複数の株価チャートを組み合わせ、売買タイミングの判断に使えるようになるといいですね。
※投資の判断につきましては、ご自身の責任でお願いします。
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