天保8年創業、天ぷらの「三定」さん

浅草界隈には多くの老舗がある。江戸時代から続く店というのもたくさんあって、驚かされる。長年、暖簾を守り続けていくのは並大抵の努力ではないだろう。今回はそんなお店を巡ってみようと思う。まず最初は雷門の脇にある天ぷら店「雷門 三定」だ。
 

暖簾にも「創業undefined天保八年」とある

雷門 三定 (さんさだ) 台東区浅草1-2-2


暖簾に「創業 天保八年」とある。天保八年といえば1837年。幕末が始まったばかり。ちょうど坂本龍馬や高杉晋作などが生まれた頃だ。お店のホームページによれば三河(今の愛知県)から同郷の先輩を頼って江戸にやってきた定吉という人物が初代なのだそうだ。最初は天ぷら屋に卵を納める仕事をしていたのだが、そのうち人形町の自宅の前で屋台の天ぷら屋を始めたのが最初だそうだ。店名は最初は「三河屋定吉」だったが、短くして「三定」になったのだそうだ。
メニューには「一に浅草、ニに観音、三に三定の天ぷら」とあった

一番安い天丼並でも1460円


土日は行列をしていることも多いけれど、この日は平日の午後2時前で席が空いていた。案内されて着席。メニューを見ると、さすがにいい値段だ。ちなみにこちら、天丼の発祥のお店だそうだ。天丼並みを注文。味噌汁などは別になり、これもお安くはないのでやめておいた。
こういうスタイルも含めて天丼発祥ということだろうか。

天丼にはフタがしてあり、海老の尻尾が見えている

フタ付きの丼に海老の尻尾がちょっと出ている。こういうものも含めて発祥なのだろうか。開けるのにワクワクする。
実にオーソドックスなビジュアルだ

天丼 並 1460円

海老、茄子、イカ、キスといった天丼の定番中の定番といってもいいかもしれない。予想していたのは古く、懐かし目の天丼だったが、意外にも古めかしさはない。最近流行りの軽く、サクッとしたものではないけれど、軽すぎず重すぎないかんじ。タレも上品なかんじだ。普通においしい。○○発祥の店というと、食べログのレビューなどでも普通だとがっかりしている人たちがいるけれど、実はその普通を作り出してきたのが「発祥」なのだと思う。この天丼もそうだ。いわば天丼そのものの歴史を食べているという、感動のようなものがあった。
■雷門 三定 (さんさだ)
東京都台東区浅草1-2-2
11:30~22:00(LO.21:30)
年中無休

【関連サイト】
浅草雷門となり天ぷら 三定

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