生命保険/生命保険アーカイブ

今や、生命保険は種類選びで悩むことなし!

生命保険選びは悩ましいと、よく言われます。でも、今は、保険の種類選びは飛ばして、死亡保障は収入保障保険、医療保障は終身医療保険から選べばいい時代に入ったと考えられます。なので、そんなに悩まなくていいんですよ。

執筆者:小川 千尋

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死亡保障は収入保障保険から選んでOK

生命保険には、たくさんの種類があります。ひと昔前までは、加入する保険を決めるとき、自分や家族の必要性と希望を考え、保険の種類選びからスタートしていました。

 
子どものための死亡保障は割安に確保しよう!

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例えば、一般的な家庭の場合、死亡保障と医療保障は終身保険と定期保険をセットした定期付終身保険に医療関係の特約をつけてカバーし、子どもの教育費はこども保険、貯蓄を兼ねて養老保険にも入り、老後に備えて個人年金保険で積み立ても……など。

なぜ、保険選びの最初のハードルを高くするような、こんなめんどくさい作業が必要だったのでしょう。それは、貯蓄型の保険(具体的には終身保険、養老保険、こども保険、個人年金保険)は、貯蓄商品と考えてもけっこう魅力があったので、保障と貯蓄の両面に目を配る必要があったからです。

ところが、貯蓄型の保険の貯蓄性を測るモノサシの1つである予定利率(保険料運用の保証利回り)は右肩下がりで下がり続けています。ここまできたら、もう、保険の貯蓄性はバッサリ切り捨ててかかっていいと思います。なので、死亡保障は掛け捨ての定期保険で必要な分だけカバーすればいいと考えましょう。

さて、定期保険ですが、実は定期保険の種類もたくさんあるのです。とりあえず、覚えておけばいいのは2種類。1つは、いつ死亡しても保険金額は同じで保険金は一時金受け取りの「定期保険」です。もう1つは、保険金額は加入時をピークとして徐々に減っていき、保険金は分割受け取りの「収入保障保険」です。

保険は、貯蓄で対応するのは難しい資金(主に遺族の生活費と子どもの教育費)を少ない負担で手当てをするのが大原則なので、死亡保障の保険種類は「収入保障保険」に決めてかかっていいと考えます。同じくらいの条件(年齢、性別、保険金額、保険期間)で比べると、定期保険より収入保障保険の方が保険料は安いからです。ですから、収入保障保険の中からどれを選ぶかという、商品選びの時代に入ったと言っていいでしょう。

ただ、最近は、死亡より病気・ケガで働けなくなること(就業不能状態)もリスクがあるということで、収入保障保険に就業不能状態の保障をセットした商品、単体の就業不能保険が登場しています。この保障が必要かどうかで商品選びが少し変わってきます。
 

医療保障は終身医療保険の中から選ぼう

現在は、死亡保険金をなくす、解約返戻金をなくすか抑える、1入院の保障日数を60日に短くするなどのくふうを凝らすことで保険料を安くした終身医療保険が主流です。25年くらい前に販売され始めた当時は画期的な商品でした。このタイプの登場によって終身保障型の医療保険に入りやすくなり、自分でも入り、皆さんにもススメてきました。

ところが、終身医療保険はどんどん改良され、保険料はより安く、保障はより充実してきました。早い時期に入った人は「しまった!」と感じている人が多いはず。筆者もその1人です(ただし新たに保険には入れないので、結果的に、入っていてよかったのですが)。そして、そんなことなら、「まだ定期型の医療保険に入って、様子をみた方がいいの?」という声が聞こえてきそうです。

でも、これから入るなら(見直しも含めて)、終身型に決めてかかっていいと思います。というのは、これ以上、保障内容が拡充して保険料が安くなる余地はあまりないと考えられるからです。保障内容は、入院は日帰りまたは1泊2日以上の短期入院は標準装備の商品がほとんどですし、手術も所定の88種(約500種類)から公的健康保険適用なら対象となる約1000種類に拡大されています。また、先進医療の保障もついた商品が当たり前になっています。

ですから、医療保障も、特約がいいか単体の保険がいいか、単体の保険にする場合は定期型がいいか終身型がいいかの種類選びは飛ばして、終身医療保険の中から、どれを選べばいいかの商品選びの時代に入ったと言えるでしょう。

もし、5年くらいたって、今以上に保険料が安くて保障内容も大幅に拡充された終身医療保険が登場していたら、ごめんなさいです。

 
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