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できれば避けたい虫さされ

今年も虫の季節がやってきました。昨年デング熱が大騒ぎになったことから、虫よけ対策の関心が高まり、今年はその対策をアピールしている製品もたくさんあります。デング熱にはワクチンもなく、治療は対症療法が中心になってしまうので、蚊にさされないようにすることが大切なのです。

虫よけは濃度を確認して選ぶ

虫よけ(忌避剤)はスプレータイプやシートタイプ、クリームタイプや乳液タイプなどさまざまな剤形がありますが、実は「濃度」も選ぶときに注目すべきポイントです。

日本で売られている虫よけはDEETという有効成分を含むものがほとんどです。製品によってDEETの含まれている濃度が異なり、5~12%のものが一般的です。数値が高いものほど作用が長く持続します。医薬品のものと医薬部外品のものがありますが、前者は12%以上、後者はそれ以下のDEETが含まれています。どの虫よけも濃度表示をすることになっているので、それぞれ確認して選ぶようにしましょう。

薬事法において、医薬品は疾病予防に使用されることが目的とされているのに対し、医薬部外品は蚊の防除を目的とする、にとどまります。デング熱など特に注意したい蚊を媒介する病気やその他の病気の予防には、濃度の高い虫よけを使用することが望ましいです。

作用持続時間は15%で5時間、10%の濃度で3時間程度なので、使用する虫よけのDEETの濃度によって適当な時間に塗り直しが必要です。汗をかいた後は有効成分が流れてしまうのでこまめに塗り直しましょう。

DEETの安全性

人に対する安全性が気になる方もいるかもしれません。ただDEETは殺虫剤ではなく、蚊が人のCO2を感じられないように作用する忌避剤なので、正しく使用している限りは安全です。

急性毒性の指標となるLD50(投与した動物の半数が死亡する用量)はラットで2170mg-3664mg/kgです。値が小さいほど毒性が大きくなっており、DEETは低毒性にあたります。ちなみに食塩の場合でもLD50はラットで3000mg/kgですので、スプレーを誤って軽く吸い込んでしまった場合でもすぐに大事には至りません。焦らず様子をみて、調子が悪くなるようでしたら医療機関を受診しましょう。

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子供への使用は用法を守りましょう

また、漫然とした使用は避けるようにして、必要なときだけ使用するようにしましょう。子供には使用回数も制限があります。

  • 6ヶ月未満 使用しないこと
  • 6ヶ月~2歳未満 1日1回
  • 2歳~12歳未満 1日1~3回

海外では日本より高い濃度のDEETを有効成分とした虫よけが売られています。CDC(アメリカ疾病予防センター)では海外のデング熱の予防としてDEETを20~30%含む忌避剤を奨励していますので、蚊を媒介する病気の危険の高い地域へ行く場合には、現地での購入するのもいいと思います。ただ、30%以上は副作用のリスクも高くなるのでCDCも奨励していません。

昨年のデング熱の流行を受けて行政も早めの対策をしています。ただ、虫の多い場所へ行く時は長袖の服を着るなど、個人でもしっかり気をつけて、アウトドアを楽しみましょう。

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