真のローカル線、江川崎~宇和島
江川崎から宇和島までは、1974年までは宇和島線と言われていた。古い路線なのでカーブが多く、路盤も貧弱でスピードが出ない。ここまでとは様変わりで、ゆっくりしたスピードで進む。いかにもローカル線といった風情である。3つ先の吉野生(よしのぶ)駅では10分程停車。江川崎と異なり、ホームと駅舎が離れていないので、トイレ休憩には打ってつけの駅だ。土休日には、宇和島からやってくる「しまんトロッコ」とすれ違うのだが、乗車したのは平日だったので対向列車は姿を見せず、静かな停車時間だった。古びた跨線橋を渡って反対側のホームから写真を撮ったりして、のんびり過ごした。
いつの間にか四万十川は姿を消し、のどかな田園地帯をゆっくりと走る。松丸駅は駅舎に「森の国ぽっぽ温泉」があり、時間があれば次の列車がやってくる2時間半後までのんびり過ごせそうだ。
近永からは、折返し列車が少しだけあるので列車本数が若干増える。務田からは山越えとなり、急カーブが連続するので時速30kmくらいのスピードでのろのろ走り、10分以上かけて次の北宇和島まで進む。この駅で予讃線と合流。各駅停車を乗り継いで松山方面へ向かうなら、ホームの反対側で待っている列車に乗り換えるのが便利だ
宇和島の車両基地で休む「しまんトロッコ」
列車は予讃線に乗り入れ、終点宇和島へラストスパート。左手に小さな車両基地が見え、黄色の「しまんトロッコ」が休んでいた。これで、予土線3兄弟はすべて見ることができた。変化に富んだ2時間の旅はあっけなく終わり、行き止まりの宇和島駅に滑り込んで行った。
予土線のホームページ
予土線3兄弟の公式サイト