北陸の観光・旅行

NHK朝ドラ「まれ」の舞台で見つけた日本の原風景(2ページ目)

NHK連続テレビ小説「まれ」の舞台として注目を浴びている石川県能登地方。北陸新幹線で金沢ばかりがフォーカスされていますが、能登には失われつつある美しくも懐かしい日本の原風景が広がり、2011年には未来に伝えていくべき大切な財産として「能登の里山里海」が世界農業遺産に認定されました。日本海に沈む夕景、どこまでも続くのどかな里山の景観。“能登はやさしや土までも”。心のふるさとに還る旅に出かけてみませんか。

吉田 薫

執筆者:吉田 薫

金沢ガイド

日本最古の製塩法で作られる塩は美しい海と太陽、匠の技の結晶

揚げ浜塩田

“潮汲み3年”の海水運び。海と塩田を10往復します。

輪島が舞台の「まれ」ですが、津村家が居候している桶作家の家主・塩田職人の元治が働く揚げ浜塩田は輪島の中心部から車で約30分、能登半島の突端に位置する珠洲市にあります。

この辺りは今でも平安時代末期から江戸時代にかけて行われていた昔ながらの揚げ浜式製塩法で塩が作られている日本で唯一の塩浜で、能登では三代藩主利常の時代に盛んになりました。
揚げ浜塩田

“潮撒き10年”と言われる潮撒き。600lの海水を40分かけて均等に撒いていきます。

現在もその製法は500年前とほぼ変わらず、出来上がった塩は完全無添加のミネラルをたっぷり含んだ正真正銘の天然塩。しっかりした辛さの中にほんのり甘味がある味わい豊かな塩で、ごはんとの相性も抜群。1度食べたら病みつきになること間違いなしです。

揚げ浜式製塩法が続けられている仁江海岸には体験型施設の奥能登塩田村があり、5月~9月まで実際に塩づくり体験が可能(要予約)。時間がない人はミニ体験30分500円~、2時間コース(2,000円)では自分で作った塩をお持ち帰りできますよ!
揚げ浜塩田

柄振(いぶり)を使って8時間かけて乾燥させた砂を塩田の中央に集めます

奥能登塩田村
住所:〒927-1324 珠洲市清水町1-58-1
TEL:0768-87-2040
開館時間:9:00~17:00
休館日:無休
入館料:大人100円 / 小中学生50円

輪島流スローライフの原点。1000年の歴史を誇る朝市で自然の恵みを享受!

輪島朝市

元気な輪島のお母さんたちの“こぉてくだぁー(買ってください)”の呼び声から始まる輪島朝市

希がバイトしている輪島朝市は平安時代から続いている日本三大朝市の1つ。360mに渡る通称朝市通りの両側には250に上る店舗が軒を連ね、毎朝輪島の元気なおばあちゃんたちの威勢のいい呼び声が響いています。

日本海で獲れる新鮮な魚介類や奥能登の珍味を始め、瑞々しい採れたて野菜やフルーツ、工芸・民芸品、和菓子、衣料・生活雑貨に飲食処まで揃う何でもアリの青空スーパーマーケット。
輪島朝市

朝市では試食もできます。ぷりっぷりのアワビを頬張ればみんな笑顔。

ただし、最近のマーケットと違って、輪島朝市では値札があまり付いていません。また、付いていても交渉次第でたくさんオマケを付けてくれるので、果敢に価格交渉にチャレンジしましょう。

最初は抵抗があるかもしれませんが、思ったより安く買えたときの爽快感は最高!売り手もお互いに顔が見える市ならではのコミュニケーションを楽しんでいるので、どんどん話しかけて輪島朝市を目一杯満喫してください!
輪島朝市

朝市にはお土産にぴったりな素朴な民芸品もたくさんあります。おひとつ、いかがですか?

輪島朝市
住所:〒928-0001 輪島市河井町朝市通り
TEL:0768-22-7653
営業時間:8:00~12:00
定休日:第2・第4水曜日(臨時営業あり)、1月1日~3日

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