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異常事態?メジャーから日本人先発投手が消えた

まさに異常事態といっていい。5月に入った現時点で日本人メジャーリーガーの先発投手全員がDL(故障者リスト)入りしているのだ。

瀬戸口 仁

執筆者:瀬戸口 仁

野球・メジャーリーグガイド

田中将大投手も右手首の炎症などで故障者リスト入りに

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まさに異常事態といっていい。5月に入った現時点で日本人メジャーリーガーの先発投手全員がDL(故障者リスト)入りしているのだ。

今季は開幕前のオープン戦でレンジャーズのダルビッシュ有投手(28)が右ヒジの異常を訴えて離脱。靭帯部分断裂と診断され、トミー・ジョン手術(靭帯再建手術)を受けた。当然、開幕はDLで迎え、今季中の復帰も絶望。復帰まで12カ月から15カ月を要するといわれている。

カブスの和田毅投手(34)もキャンプ中に左太ももを痛めて、開幕をDLで迎えた。現在はマイナーリーグでリハビリ登板を続けていて、まだメジャーでの登板はない。

昨年、右手中指を負傷して開幕をDLで迎えたマリナーズの岩隈久志投手(34)は、今年のキャンプを順調に過ごし、日本人投手の中では大いに期待された。ところが、開幕から3試合で0勝1敗、防御率6.61と不調で、右広背筋の炎症より4月24日(日本時間25日)からDL入りした。復帰まで約4週間を要する見込みだ。

そして、ヤンキースの田中将大投手(26)である。自身初のメジャー開幕投手を任された田中は、2戦目まで防御率7.00と不調だったものの、4月18日(同19日)のレイズ戦で7回無失点、23日(同24日)のタイガース戦では6回1/3で1失点と好投、防御率を3.22まで上げ、2勝1敗と勝ち越した。ところが、昨年の右ヒジとは違う右手首の炎症と右前腕部の張りのため、29日(同30日)にDL入りしてしまった。

約10日間はノースローで調整し、その後にマイナーでの実戦登板をこなすため、復帰には最低でも1カ月はかかるとみられているが、大きな波紋が広がっている。昨夏に靭帯の部分断裂が判明した右ヒジは、MRI(磁気共鳴画像装置)検査を受けた結果、問題はなかったものの、米メディアは右ヒジ手術に発展する可能性を指摘しているのだ。

「非常に残念ですが、大きな異常は見られなかったし、一日でも早く治して、また戻ってこられるように努力していきたい」

問題の右ヒジにもう一度痛みがきたら間違いなく手術といわれていたが、今回は右手首と右前腕部。関連性があるのかどうかは微妙で、悩ましい。早く(万全)なマー君の“快投乱麻”を見たいものだが。

近年、“メイド・イン・ジャパン”のスターターたちが目覚ましい活躍を見せてくれていただけに、まさに異常事態。1人、1人のカムバックを待ちたい。
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