ユニークな見た目のストリートバイク バンバン200
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1980年生まれの私にとっては、バンバンと言えば2002年に発売されたバンバン200ですが、70年代にはいわゆるレジャーバイクとして人気を博していたのがバンバンシリーズです。今ではあまりレジャーバイクという言葉にはなじみがありませんが、車に積んでいって旅先で乗り換えて楽しめるバイクの事を言います。
車に積み込む為に車体は小さくて軽量である必要があり、その点もレジャーバイクの特徴です。現在でも販売されているレジャーバイクと言えばホンダの「モンキー」で、軽量で小さいという条件を満たしながら、ハンドルを簡単に脱着出来る機構を採用するなど車に積みやすくする工夫が施されています。
70年代のレジャーバイクブームの時にも人気だったモンキーですが、一石を投じるレジャーバイクとしてリリースされたのが前述したスズキのバンバンシリーズです。
特徴としては幅広、ブロックパターンのタイヤを装備している点が上げられます。このタイヤは空気圧が低くても走行できるレクタングルタイヤという種類のタイヤです。未舗装路を走る際には少し空気圧が低いほうがグリップしやすい為にこのような設計のタイヤを装備していると言えますが、舗装路を走る際には空気圧が低いことによるデメリットのほうが多いため、走る道路によって調整できるように簡易的な空気入れが装備されていました。
舗装路の走行はもちろん、未舗装路の走破性も高いバンバンは個性的な見た目と相まって人気となりました。初めに発売されたのはバンバン90。次いでバンバン125、バンバン75、バンバン50など排気量が異なる派生車種が増えていきました。そんなバンバンシリーズの復刻版として2002年に発売されたのが今回試乗したバンバン200です。
太いブロックタイヤや大きめのシートなど往年のバンバンシリーズの特徴を引き継いでいる点もありますが、排気量も当時販売されていたバンバンシリーズよりも大きい200ccとなり、レジャーバイクとは異なったバイクとなった為、往年のバンバンシリーズを知っている人にとっては違和感を感じるかもしれません。
そんな生まれ変わったバンバンを今回も一週間しっかりと通勤で使用してインプレッションをお届けします。
生まれ変わったバンバンは町乗りスペシャル
バンバン200はレジャーバイクとは全く性格が違うバイクです。一言でいえば町乗りに特化したバイクといえます。装備も長距離ツーリング向けという感じではなく、ちょっとそこまで出かけるのに快適な仕様に仕上がっています。上から見るとヒョウタンのような形状の個性的なシートは表皮に横筋を入れたタックロール形状を採用しており個性を主張していますが、座ってみるとフワフワとして柔らかく座り心地の良いシートです。ただし、若干柔らかすぎるので長時間運転していると振動や衝撃でお尻が痛くなってしまいそうです。シートの高さは770mmしかない為に足つきは良好です。
車重はたったの128kgしかない為、エンジンをかけてない状態でバイクを押し引きしても軽く感じるので女性でも取り回しに苦労することは無さそうです。車重に比例して車体の大きさ自体も小さいのでマンションなどの駐輪場に止めることも出来そうです。ただし、ハンドル幅がちょっと広めなので、この点はちょっと気を使いそうです。