高い人気を誇る海外メーカーブースが多数出展
3日間にわたって東京ビッグサイト(東京・江東)で開催された年に一度のバイクのビッグイベント『第42回 東京モーターサイクルショー』。来場者数は、昨年の113,830人を大幅に上回る132,249人と大盛況。実際に会場を訪れてみるとその盛り上がりぶりが体感できるほどで、オートバイの世界に対する期待値の高さを感じました。飛躍を予感させる一年の幕開けとなった東京モーターサイクルショー。国内・海外メーカーとも注目度の高いモデルをラインナップしていましたが、今回そのなかの海外メーカーの模様をご紹介していきます。
ハーレーダビッドソン (アメリカ)
言わずと知れた“キング・オブ・モーターサイクル”。こちらAll About内の記事でも事前情報を出していたのでご存知の方も多いかと思いますが、今回の注目モデルはこちら。『ストリート750』。“次世代型ハーレー”と呼ばれる若者向けのシティユース主体モデルとして開発されたニューカマーです。独特の鼓動感が魅力の空冷Vツインエンジンモデルとは異なる世界観への挑戦となったストリート750は、快適なストリートライドを楽しませてくれるシャープなライドフィールが魅力。すでに2月27日から販売が開始されていますが、なかなか見かける機会がないこともあり、多くの来場者が関心を寄せていました。「思っていた以上に足着きがいい」、「これなら私でも乗れそう」など、老若男女問わず好印象を抱かれていたようです。
メーカー希望小売価格(税込)
・STREET750 : 830,000円~872,000円
もちろん既存モデルも健在。メインステージにはカスタムされたXL1200X フォーティーエイトやストリート750が展示され、ハーレーダビッドソンの可能性の大きさをアピール。やはりハーレーに乗るならばカスタム! この世に一台だけのオンリーワンバイクを手に入れられることこそ、そのアイデンティティと言えるでしょう。
ドゥカティ (イタリア)
「今年の注目銘柄は?」、そう聞かれたら私は迷わずドゥカティと申し上げます。輸入バイクの年間新規登録台数では3位を維持するも、ラインナップされるモデルのほとんどがソリッドでキャラクターが強く、オートバイに馴染みのない方には遠い存在と思われがちなドゥカティですが、今年はひと味違います。その意思を表明するモデルがこちら。『スクランブラー』。1962年から十数年に渡ってアメリカでのみ販売されたトラッカーバイクの現代アレンジモデル。専用にセッティングされた高評価のモンスター796エンジンをベースとし、不偏のビンテージ感は残しつつ現代のストリートシーンに似合うスタイル、そして170kgという大排気量モデルとは思えないほど軽い乾燥重量などが魅力で、ファッショナブルに街を駆け抜けられる稀代のモデルと言えるでしょう。
オーソドックスな『ICON』をはじめ、ストリートリーガルな『FULL THROTTLE』、従来のトレールモデルのカラーを打ち出した『URBAN ENDURO』、ビンテージ感あふれる『CLASSIC』と、ライフスタイルに合わせた4タイプをラインナップ。こちらも販売前から話題を集めていたこともあり、東京モーターサイクルショーでも屈指の賑わいを見せていました。優しいライドフィールを想像させるファッショナブルなデザインに、大きな関心が集まっていたようです。
メーカー希望小売価格(税込) ※5月導入予定
・ICON(レッド):999,500円
・ICON(イエロー):1,014,500円
・URBAN ENDURO:1,199,500円
・FULL THROTTLE:1,199,500円
・CLASSIC:1,199,500円
今までのドゥカティにはなかった“肩の力を抜いて乗れるモデル”、それがスクランブラー。「今乗っている大きなバイクの取り回しに疲れてきた」、「街乗りメインだけど、ここぞでしっかりパワーとトルクが味わえるバイクがいい」という方にうってつけの一台です。
もちろん、イタリアンレッドがまばゆい既存ラインナップもさらに進化。今年の注目モデルは、前モデルを凌ぐ性能を引っさげて登場した『ムルティストラーダ1200 / 1200 S』に、さらなるパワーアップをはたしたスーパースポーツモデル『1299 パニガーレ』、全世界500台限定生産の“究極のスーパースポーツ”『1199 スーパーレッジェーラ』という豪華な顔ぶれが勢揃い。ライト系モデルとプレミアム系モデルをしっかり揃えたドゥカティへの期待は高まるばかりです。
次ページでは、ドイツのBMW Motorrad、イギリスのトライアンフ、オーストリアのKTMに迫ります。