近年では権威の失墜も…
ゴールデンタイムでテレビ放送されるほど、国民的な関心事であった「ミス・コリア」でしたが、次第に、出場者の整形や審査員の買収などが横行し、権威が失墜。“疑惑のデパート”という不名誉な異名まで持つようになり、2002年からは地上波ではなく、ケーブルテレビでの放送に切り替わりました。歴代受賞者の中には整形手術を認めた者もおり、近年では出場者の顔が整形によって同じ顔になって見分けがつかないと皮肉る報道も。そのためか、ミス・コリアに選ばれても以前のように簡単には、芸能界への道が開けない状況になっています。また、ミス・コリア出身女優につきまとうのが演技論争。ビジュアルだけで演技力がともなわないと非難され、目立った活躍がないまま姿を消してしまう女優も少なくありません。
とはいえミス・コリアの称号はやはり栄誉なこと。2013年には、1997年を舞台にミス・コリアを目指すヒロインの奮闘を描いたドラマ「ミス・コリア」が制作されて話題を集めました。
国際通貨危機(IMF)のために倒産しかけた化粧品会社の経営者がミス・ミスコリアを育てることで、自社を有名にしようとするストーリーで、白羽の矢がたったのは美貌だけが取り柄のデパートガール。学歴も教養もない彼女が厳しい特訓を積み、何度も挫折しかけながらも成長してゆく姿を爽やかに描いて好評でした。コンテストのシーンもリアルに再現されているので、このドラマを見れば、ミス・コリアについて興味がわくこと間違いなしです。