EDの状態に陥った男性のペニスは、あせればあせるほど不貞寝(ふてね)を決め込んでしまいます。
では、心ならずもEDに陥ってしまった男性にはどう接すればよいのでしょうか。今回は、女性にもわかってほしい「オトコの本音」をお教えしましょう。
中折れから始まる、EDの長い道のり
誰だって、はじめからEDになってやろうという男性はいません。できれば若い頃のたくましさを保ちながら元気に「生涯現役」を貫きたい、と思っているものです。しかし「それ」は足音もなく忍び寄ってきます。年を重ねるに従って新聞の字が読みづらくなるように、テレビの音が聞こえにくくなるように、腕が上がりにくくなるように……いつの間にか、股間の力が衰えてきます。
これまでと同じ段取りを踏み、性的興奮を高めてセックスに臨もうとするのに、肝心なところで言うことをきかなくなってしまうことがあります。最初は勃起しているのに、前戯の途中で萎えたり、挿入時にしぼんだりして射精までこぎつけることができない。EDの第一歩は、このような「中折れ」から始まります。
もちろん、EDは加齢によるものばかりではありません。高血圧や糖尿病など、生活習慣病が引き金になっている場合もあります。しかし、その気はあるのに自分の意に反してうまくいかない場合のほとんどは、心理的な理由によるものと考えてよいでしょう。
EDのパートナーを頭ごなしに責めないで
言葉とは裏腹に、内心は焦りまくっているED男性
人によっては、あるいは状況によっては、しばらく時間を置いて気分を紛らせることで立ち直る場合もありますが、たいていは「親の心、子知らず」の状態が続きます。
はじめてのときは「こんなこともあるさ」と自分に言い聞かせ、パートナーには「ちょっと疲れたみたいでね」と言い繕うことができても、さすがに毎回となると、心穏やかではいられません。平静さを装いながらも大抵は、大いに焦りまくっているのです。
そんな場面を迎えたとき、女性はどう対処すればよいのでしょうか。最もしてはいけないことは、パートナーを頭ごなしに責めたり、自分が落ち込んだりすることです。焦っている男性をますます追い詰めてしまうからです。勃起は、複雑な経過を辿る、極めて繊細な仕組みで起こる生理現象なので、ひとたび失敗を恐れるとますます回復しにくくなってしまうのです。
「見て見ぬふり」をすることも時には大切
EDの原因で最も多いのは心理的な理由によるものです。軽度のEDであれば、家庭内や仕事上のストレス、悩み事など、原因となる心の負担を取り除くことで改善することがあります。反対に、考えれば考えるほど、ストレスは募ります。ですから、たとえ中折れに気づいても、パートナーの女性が「見て見ぬふり」をすることも時には大切です。逆に、してはいけないのは「外で済ませてきたんでしょ!」とか「もう私のことなんか飽きたんでしょ!」といった言葉を一方的かつ無遠慮に投げつけることです。外で済ませてきたわけでもなく、ましてや相手に飽きてもいない男性にとっては、逃げ道を完全に閉ざされたも同然だからです。
なんとか以前のような状態に戻したいと思っていても、不用意な言葉のせいで、せっかくの気分が萎えることもあります。男性は想像以上にデリケートでプライドの高い動物であることを心に留めて置いてください。
やさしく背中を押して欲しい男性も
パートナーからかけられる優しい言葉は何よりの励まし
そんなとき、やさしく背中を押してあげるとうまくいく場合があります。性の営みはどちらか一方によるものではなく、二人の共同行為だからです。むしろ、背中を押されるのを待っている男性もいるようです。
パートナーの男性が最後の一歩を踏み出せずにいるのなら、あなたなりの言葉をかけてあげてください。「一緒に行こうか」でも「びっくりするくらい簡単らしいよ」でも「○○さんのところもご主人が復活したって喜んでたみたい」でも構いません。
ED治療の標準的な方法は、ED治療薬の服用ですから、ED治療薬を処方している病医院やクリニックなどを受診すれば、問題は簡単かつ安全に解決できるでしょう。
>>男性のEDに、女性はどう向き合うべきか