信用取引残高の活用法
日経平均株価が連日高値を更新しています。この状況に、値上がりの勢いはいつまで続くのだろうと思っている人もいることでしょう。そこで今回は、株価上昇の勢いを知るための指標の一つとして、信用取引残高(以下、信用残)の株価チャートについて解説します。
信用残とは
現金や株券を担保に証券金融会社や証券会社から融資を受けて取引するのを信用取引と言い、信用取引で株を買うことを「信用買い」、株を売ることを「信用売り(空売り)」と言います。通常、信用取引のルールとして、6ヶ月以内に決済(反対売買)をしなければなりません。信用買いの場合は返済売りを、信用売りの場合は返済買い戻しを行います。この決済がまだ済んでいない残高のことを信用残と言います。つまり、信用買いが増えれば将来の売り圧力になり、そして、信用売りは買い圧力になるというわけです。
信用残の株価チャートを見よう
では、ビックカメラ<3048>の株価チャートを見てみましょう。信用残は、週足の株価チャート、出来高の欄で見ることができます。ローソク足の下段に出来高が表示されていますが、その出来高上に表示されている赤色の線が信用買い残、青色の線が信用売り残です。
一般的な信用残の考え方としては、以下のように考えられます。
○信用買い残の考え方
株価上昇に伴う買い残の増加~強気
株価下落に伴う買い残の減少~弱気
○信用売り残の考え方
株価下降に伴う売り残の増加~強気
株価上昇に伴う売り残の減少~弱気
昨年前半は、信用売り残の方が信用買い残よりも多かったことがわかります。株価が高くなると、「いずれは天井を迎えるだろうから、信用売りをして株価下落で儲けよう」と考える人が多くなります。そうした背景もあってでしょうか、株価は売り残の増加に合わせて上昇しています。そして、現在は、拮抗している状況ですので、売りか買いか迷っている投資家が多いのかもしれません。
株価が今後上がるのか、それとも下がるのかは誰にもわかりません。ですから、信用残がどのように変動しているのか、動向を見ておいて損はないかもしれませんね。
※投資の判断につきましては、ご自身の責任でお願いします。
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