中5日ローテーションの鍵を握るのは日本人投手
とくに敏感だったのが、メジャーリーグ機構で、とりわけジョー・トーリ副社長(前ヤンキース監督)は真剣だった。以前から日本球界の方がメジャーリーグより“トミー・ジョン手術”、“靭帯再建手術”を受ける選手が少ないことに注視し、登板間隔、調整方法の違いなどに興味を持っていたのだ。だからこそ、昨年オフ、メジャーリーグ機構が主体となり、若者向けに“ピッチ・スマート”という故障防止プログラムを立ち上げたりもした。
ヤ軍に関していえば、田中、サバシア、ピネダ、カプアーノ、イバオリ、そして6番手は何人かの候補から選ぶという中5日ローテーション。
「年間を通じて6人にすることは考えていないが」というロスチャイルド投手コーチだが、もし、これで“答え”が出たならば、シーズンを通しての採用もあり得るし、右ヒジの手術を受けずに今季に臨む田中が何の違和感も持たずにシーズンを乗り切れば、一気に各チームに広がる可能性も高くなる。
中4日に限界説が広がってきたところに、ダルビッシュが提案してキッカケを作り、田中が実践する中5日ローテーション。メジャーリーグではやはり、日本人投手が鍵を握るのだ。