投票で4人同時選出は、1955年以来60年ぶり

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米国野球殿堂は1月6日(日本時間7日)、2015年の殿堂入り選手を発表した。通算303勝のランディ・ジョンソン氏(51)、219勝のペドロ・マルチネス氏(43)、213勝&154セーブのジョン・スモルツ氏(47)の3投手とアストロズ一筋で通算3060安打のクレイグ・ビジオ氏(49)の4人。投票で4人同時選出は、ジョージ・ディマジオ氏らの1955年以来60年ぶりとなった。

米国野球殿堂は、野球の発展に携わった人を称えるために創設され、1936年にタイ・カップ、ベーブ・ルースら5人が初めて殿堂入りした。原則として大リーグで10年以上プレーし、引退後5年が経過した選手が候補となり、全米野球記者協会会員の投票によって決まる。

今回選出された4人は、日本でもお馴染みの名選手ばかり。まず、史上8位の97.3%という圧倒的な得票率で一発当選したのが、208センチの長身で「ビッグ・ユニット」や「巨大な物体」と呼ばれたジョンソン氏だ。「若いころは制球力をどうつけるかに苦労した。2001年のワールドシリーズ優勝(ダイヤモンドバックス在籍)が最高の思い出。野球が楽しく、殿堂入りなど想像していなかった」と喜びを噛みしめた。サイ・ヤング賞5度、最優秀防御率4度、通算4875奪三振は史上2位。ヤンキース時代(2005、06年)は、ニューヨークメディアとソリが合わず、近寄りがたい雰囲気を醸し出していたが、間違いなく“怪物”だった。

次は、レッドソックス時代(1998年から2004年)にヤンキースの松井秀らと名勝負を繰り返し、ニューヨーカーの最大の敵だったマルチネス氏。「明日はないつもりで毎日、必死に頑張った。相手を倒さなければ自分がやられるジャングルにいるつもりだった。ドミニカ共和国出身の選手が殿堂入りすることは大きなこと」と感慨にふけった。全ての球種を同じリリースポイント、同じ腕の振りで投げられることにより、サイ・ヤング賞3度、最優秀防御率5度、最多奪三振3度、最多勝1度を獲得。2004年にレ軍を86年ぶりに世界一へ導いた活躍は今でも語り草となっている。

そして、1990年代に5度のリーグ優勝を果たしたブレーブスの黄金時代を支え、2000年代は抑えでも活躍したスモルツ氏だ。伝説の先発3本柱を形成したマダックス氏、グラビン氏、当時の監督コックス氏は昨年殿堂入りしており、「最高の日々を過ごした仲間と殿堂入りできて、こんなに嬉しいことはない」。200勝&150セーブは米でただ1人、日本でも江夏豊だけの記録であり、ドラフト22巡目でプロ入りした男にとっては最高の栄誉を手にした。「自分がこういう日を迎えるとは」としみじみ語ったスモルツ氏は、最多勝2度、最多セーブ1度、最多奪三振を2度獲得している。

最後は、昨年2票差で涙を飲んだビジオ氏だ。3度目の挑戦での栄誉に「昨夜は寝付けなくて、今朝も落着けなかった。とても光栄」と胸をなで下ろした。20年間、アストロズ一筋という近年では珍しい“フランチャイズプレーヤー”で、3060安打、1844得点、668二塁打は球団記録。「20年間も1つの都市でプレーし続けたことは自分にとって幸運であり、誇りでもある」と胸を張った。

来年は、マリナーズなどで歴代6位の通算630本塁打を放ったケン・グリフィーJr.氏、パドレスなどで歴代2位の通算601セーブを記録したトレバー・ホフマン氏らが殿堂入り確実といわれている。歴史の重さ、層の厚さをまざまざと感じさせる米国野球殿堂である。


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