アタッチメントを装着するのもガジェット使いの楽しみ
パソコンやスマホの普及以降、機能アップはソフトウェアのアップデートで行うというのが当たり前になってきました。かつて、機能アップといえば、アタッチメントと呼ばれる追加ハードを装着するのが一般的で、その、何か別のハードウェアを目的のために調達して装着するというのは、なかなかワクワクするものではありました。レンズ交換式の一眼レフカメラや、様々なオプションパーツが用意された「Go Pro」、エレキギターのエフェクター類、キーボード着脱式のタブレット、といった機器につい惹かれてしまうのも、多分、アタッチメント好きの血によるものかも知れません。
もちろん、今もアタッチメント的な製品は時々登場しています。今回、バード電子が発売した2つの製品も、現代のアタッチメント。元々良い製品にプラスアルファすることで、より体に馴染む製品にしてくれるのはバード電子の得意技でもあります。
iPhone 6 Plusをはじめとする、大きめのスマートフォンや、ちょっと小さなタブレットの、片手では使いにくいという部分を解決する製品と、iPhoneと組み合わせることでスキャナのようにも使えるLEDデスクライト、PFUの「Snaplite」をデスクライトやベッドサイドライトとして、より快適に使えるようにするための製品を紹介したいと思います。
iPhone 6 PLUSを片手で持つための「TOTTE」
バード電子の「TOTTE」(とって、と読みます)は、その名の通り、iPhone 6 PLUSなどの大きめのスマートフォンや、Kindle Paperwhiteのような、ちょっと小さいタブレットのための、片手で持った時に安定して持てて、取り落としにくくするための革製の「把手(とって)」です。スマートフォンなどの裏側に貼り付けて使う「把手」的なアイテムと言うのは、これまでも色々と製品化されていますが、バード電子の「TOTTE」は革製品であるというのが珍しく、また、革製品だからこそ、他社製品に比べて未使用時に邪魔にならず、使用時には指に馴染む製品に仕上がっています。
元々のアイディアは、iPhoneを片手で取り回すために、背面にマジックテープを貼り付けて、そこに指を引っ掛けるループを作っていた、文具王こと高畑正幸氏のスタイル。それを高畑氏の許可を得て、バード電子とrethinkの守川武氏がデザイン、製品化したもの。ミニマムな革製品を得意とするrethinkらしさも取り入れて出来上がったのが、革製で把手部分が立ち上がるスタイルで作られた革の把手です。
製品は、革の土台の上に、半円形に中が刳り貫かれた把手が付いていて、スナップで留めてある、それだけです。裏がシールになっていて、どこにでも貼り付けることが出来ます。この部分をiPhoneなどのスマートフォンの背面カバーに貼り付けて使うのが一般的な使い方でしょう。使用時にはスナップボタンを外して把手部分を立ち上げ、そこに指を通してスマホを持つだけ。
ただ、背面で指が通っているだけですが、それだけで、しっかり持たなくても手の上でスマホが安定するのが分かるはずです。親指も自由になるから操作も片手で行えます。もちろん、そう簡単には取り落としません。
ガイド納富の場合は、スマホはiPhone5sで、何もしなくても片手で普通に扱えるので、愛用しているKindle Paperwhiteの背面に直接貼り付けて使っています。これが快適で、片手での読書がより安定したのは当然として、寝ながら本を読みたい時の快適さが数段アップしたのが嬉しいところでした。
何といってもKindleを支えるのに、ほとんど力が要らないというか、支えようと意識する必要も無いので、かなり自由なポジショニングで本を読むことができるのです。Paperwhiteの軽さもあって、本当に楽です。うっかり顔の上に落とすということもありません(少なくともガイド納富は、「TOTTE」を付けて以来一度もありません)。
「TOTTE」には、安価な合皮バージョンと、ちょっと豪華なブッテーロ(牛革)バージョンの二つが用意されているというのも、製品の特性を考えたラインアップですね。デザイン性と革製品としての使い勝手が欲しい人には、指にしっとりと馴染み、見た感じも美しいブッテーロバージョン、とにかく入手して使いたいという方には合皮バージョンといった具合に、好みで使い分けることが出来ます。こういうアタッチメント的な製品だからこそ、好みが反映できるようになっている、というあたり、バード電子はアタッチメント心を分かっているメーカーだと言えるでしょう。
次ページではSnapliteのアタッチメントをご紹介します。