この季節ならココ!
ベストシーズンにめぐるクルーズ
陸の旅にももちろんシーズンはありますが、車や電車などで行くことができるので、それぞれの季節を楽しみに行くことが可能です。クルーズの場合は海が荒れるシーズンや気候を考え、季節ごとに就航エリアが変わります。客船が集まるベストシーズンのエリアを紹介します。もちろん、年間を通じて行くことができるエリアもあります!
クルーズという旅はちょっと特殊です。なぜなら、客船は「ベストなシーズンにベストなエリア」に就航するからです。例えば、「冬休み、客船でアラスカに行ってみたい」と思っても、その希望は叶いません。シーズンオフで客船はいないからです。
海が穏やかで、寄港地の気候もよいエリアに世界中の客船は年間を通して移動しているのです。季節ごとに客船の集まるエリアをピックアップしてみましょう。
春は各地でクルーズシーズンが到来!
春は、イタリアやスペインのバルセロナ発の西地中海クルーズがゆっくり始まります。例えば、イタリアのローマ郊外の港から乗船し、イタリアのナポリやシシリア島、フランスのマルセイユやニース、スペインのバルセロナ、小さ目の船ならモナコ。場合によってはアフリカ北部のチュニジアのチュニスに寄港し、文字通り地中海を1週間でぐるりとめぐります。
イタリアの美しい港町ポルトフィーノは地中海クルーズで
7、8月がピークですが、熱さ対策も必要です。客船だけでなく、イタリアからスペインにかけては海でバケーションを過ごす人も多いので、ビーチの賑わいなども見ることができます。
5、6月には、ギリシャの島々をめぐるエーゲ海クルーズも本格始動。ほぼ同じくして、アラスカクルーズも始まります。地中海クルーズは比較的長めの10月くらいまで行う船会社が多いですが、エーゲ海やアラスカは6~9月くらいまでがベスト。
エーゲ海はイタリアのベニスやギリシャのアテネ、トルコのイスタンブール発などがあります。ベニス発はアドリア海を通り、クロアチアの真珠と呼ばれるドブロブニクや、ロードス島、ミコノス島、サントリーニ島など、カレンダーで見るような景色を実際に訪ねることができます。エフェソス遺跡が有名なトルコに寄港するクルーズも多いです。
行きやすくて、船旅ならではのアラスカクルーズも!
アラスカは米国のシアトルやカナダのバンクーバーから出航することが多く、氷河で削り取られたフィヨルドを船は静かに進みます。揺れもなく切り立った山が絶景です。途中、ゴールドラッシュ時代に栄えた町をいくつか訪ね、氷河の近くまでハイキング、クジラや白頭ワシなどの動物ウォッチング、カヌーなど自然と戯れる寄港地ツアーが多くあります。船のよっては、何キロにもわたる氷河が少しずつ海に流れ落ちる湾に入って、氷河が落ちる瞬間を見られる機会も。アラスカの場合は、船や日数によってどこまで北上できるのか、どの氷河が見られるのかが違いますので、コースを見比べるのが大切です。