「空家」からの火災発生を防ぐには
先日、あるメディアで、高級住宅地における空家増加をテーマにした取材を行いましたが、今後、高齢化社会、少子化が進んでいくにつれ、この空家増加は全国的に広がる傾向があり、すでに大きな社会問題となっています。空家は地域の景観を悪くするに留まらず、犯罪発生の温床になり、火災が発生すれば発見が遅れ、大火になる可能性があります。全国的に見ても「空家からの火災」は頻繁に発生するもので、自然発生の場合もありますが多くは人為的な「放火」や「タバコのポイ捨て」などによるものと考えられます。これらを防ぐには空家の存在そのものを減らすことや、庭の下草を定期的に処理するなどの管理体制をきちんとしなければなりません。
長い間放置されて荒れている空家の問題は、地権者以外の第三者が解決するのは難しいことです。地域の住民とともに、自治体を巻き込んで多くの場所でトラブルが発生しているのも事実です。今後は自治体による税制や条例などの改正もあり、有効利用などの解決方法も考えられるでしょうが、空家の多い地域では住民個々の防災意識の向上が何よりも必要でしょう。