TENOHA DAIKANYAMA 中庭を囲んで建物があります。
「TENOHA DAIKANYAMA」は、暮らしの道具を扱う「&STYLE STORE」、イタリアンレストラン「&STYLE RESTAURANT」、そしてイタリアより日本初上陸の「BONDOLFI CAFE」、さらにシェアオフィススペース「LAB」で構成された複合施設です。こちらでは、&STYLE STOREを中心にご紹介します。
90坪弱という広々とした空間にゆったりと配置されています。
STYLE STOREといえば、All Aboutのオンラインショップ部門として10年をかけて取り組まれてきました。立ち上げ当時にはまだまだ一般的には少なかった、少量生産で作り手の顔が見える商品を積極的に扱い、他のオンラインショップとは一味違うスタイルを確立していたと思います。
今回の実店舗でもそのベースは同じで、他の店ではあまり取り扱いのない、独自の商品展開をしています。少量生産品というのは、仕入れや在庫管理にも細やかな配慮が必要で、やり取りに手間もかかりますし、なかなか苦労があると思うのですが、それでもこの作り手の商品をどうしても扱いたいというバイヤーの想いが結実した、力の入ったセレクトになっているようです。
10年かけて積み上げてきた、作り手との信頼関係があったからこそ実現できたかたち、とオンラインショップからずっとバイヤーを続けている柳沼周子さんが話してくれました。
グリーンが並ぶコーナー
扱うものは「暮らしにより近いもの」。トレンドやスピード感よりも、日常の延長として長く愛用できるものを選んでいるとのこと。主に日本製のものが多いですが、海外製でも良いものであれば取り入れたいと思っているそうです。作り手とのつながりを大切にし、商品の横には必ず、作り手紹介のプレートを置いています。
器やキッチン用品の作り手は特に多かったように思うので、いくつかご紹介します。
サブロウ・中田光彦さんのガラス器
最初に目を引いたのはこちらのガラスプレート。爽やかな色合いで、テキスタイルのような独特の模様が、冬の食卓にも明るい雰囲気を醸し出してくれそうです。作り手は、「サブロウ」の中田光彦さん。ドイツにてガラスブロックでできた教会に感銘を受け、富山ガラス造形研究所で学び独立。キルンワークという技法で器を作っています。これは吹きガラスとは違って、ガラスの欠片をモザイクのように組み合せ、窯で焼いて形作る方法です。器は「水の波紋」がモチーフになっているそうです。
Studio Karakusa・飯野夏実さんの豆皿
こちらも可愛くて心を奪われてしまいました。繊細でどこか懐かしい雰囲気の金彩色絵が描かれています。Studio Karakusaの飯野夏実さん。シルクロードを経て伝わってきた唐草模様に、工芸や装飾美術の深い歴史を感じ、このブランド名を名付けたそうです。器の他、アクセサリーやウクライナのエッグアート・ビサンキなども手掛けているそうです。オリエンタルともヨーロッパ的とも思える独特の模様で、和洋どちらにも合わせやすい器です。海外からのお客さんにも人気があるとのこと。
wakako ceramics・坂本和歌子さんのティーセット
こちらはwakako ceramicsの坂本和歌子さん。女性らしい、優しい印象の器です。「繊細で美しく、使いやすい器」が坂本さんのものづくりのコンセプトだそう。白い器をメインで作っており、ニュアンスのある白の加減や、物語にでも出てきそうなおっとりとしたフォルムに温かみを感じます。
木村硝子のロックグラス デザイン・山崎宏
こちらは圧倒的に男性にウケがいいという、木村硝子のロックグラス。ちょっと傾いていますが、底の部分にまるでいくつか氷を入れたような、四角い凹凸があります。実際は傾いた状態でも安定感があり、普通にテーブルに置けます。この遊び心が酒飲みの心をくすぐるようです。
ヤマサキデザインワークス・山崎宏さんの枡重
ヤマサキデザインワークス、山崎宏さんの「枡重」。一見普通の升ですが、サイズのバランスを絶妙に変えたことで、用途が大幅に広がります。蓋をしてお弁当箱のようにしたり、上にまた小さな器を置いてお盆のような使い方も。使い手の発想次第でアイディアが広がる楽しい商品です。
食料品も色々あります。
他、グリーンやコスメ、ファブリック、食品などもあります。また密かにツボだったのがファッションのコーナー。仕事に使いやすそうなシンプルなデザインのワンピースがありました。
奈良発、植物エキスを主体としたスキンケアライン「QUON」シリーズ
ファッションアイテムも長く着たいシンプルで機能的なデザイン
リアルな店舗を持つことで、ネット上では分からなかったお客さんのダイレクトな反応や、思いがけない視点に気付くことができた、と話す柳沼さん。今後も作り手との繋がりを大事にしながら、リアルな店舗でしかできないことをしたい、とのこと。作り手とお客さんを交えての簡単なワークショップや、アットホームな雰囲気の交流会をするなど、様々なプランを現在計画中だそうです!
レストランでは、野菜たっぷりのランチも。
隣りのレストランは、素材にこだわって丁寧に作られたイタリア料理。野菜をふんだんに使っていることも特徴です。大きなピザ窯で焼かれる焼きたてピザはモチモチの皮が香ばしく、おすすめです。コーヒーは、日本初出店のイタリアの老舗コーヒー屋さんBONDOLFI(ボンドルフィ)の豆を使っており、向い側にカフェがあります。こちらはイタリア現地っぽい雰囲気があって楽しいです。お菓子も本格的で、今は幻となってしまったイタリア菓子店ソル レヴァンテ出身のパティシエによる伝統的イタリア菓子が食べられます。こちらも目移りしてしまう品揃えです!
このドルチェのラインナップは反則!
TENOHA DAIKANYAMA
&STYLE STORE
東京都渋谷区代官山町20-23
03-5784-0741
http://tenoha.jp
11:00-20:00
&STYLE RESTAURANT
03-5784-1640
11:00~23:00
BONDOLFI CAFE
03-3464-3720
11:00~23:00