熟成され更に乗りやすくなったVTR250F
ホンダの249cc 水冷4サイクルV型2気筒エンジンを搭載したバイクの歴史は長く、1982年5月にVT250Fをリリースして以来、VT250スパーダやVTZ250、V-twinマグナなど、様々な車両に搭載されて熟成を重ねてきました。
1996年にスーパースポーツモデルVTR1000F ファイヤーストームが発表されました。その遺伝子を受け継ぎながら価格を抑えて若いライダーに対してのアプローチを図ったのがVTR250です。
1997年10月のモーターショーで参考出品車両として出品された後、正式に販売が開始されて以降熟成を重ねて2014年7月にはハーフカウルを装着したVTR250-Fと足つき性を更に向上させたVTR250 Type LDの販売を開始しました。
【※なおホンダの公式な表記はそれぞれVTR-FとVTR Type LDと排気量である250を表記しておりませんが、一般ユーザーからはVTR250と呼ばれることが多いので本記事内ではあえてVTR250と表記させて頂きます】
特にエントリーユーザーにおすすめするには最適な車両との呼び声が高いVTR250ですが今回はハーフルカウル付きのVTR250-Fをお借りしましたのでいつも通り一週間通勤で使用してインプレッションをお届けします。
コンパクトさと軽さからエントリーユーザーにはオススメ
VTR250-Fはとてもコンパクトに設計されています。幅を必要としないV型エンジンを搭載していることもありますが、とにかく見た目がコンパクトです。
見た目そのままに車重もとても軽量でカタログスペックではハーフカウル付きで今回お借りしたVTR250-Fが163kg。ハーフカウルが装着されていないVTR250が160kgとなっています。
同じくエントリーユーザー向けといわれているホンダのCBR250Rが161kgですが、VTR250-Fと比べると重心が高いため、VTR250-Fの方が取りまわしは軽く感じます。
また、VTR250-Fはシート高が755mm。ハーフカウル付きのVTR250-Fと同時にリリースされたVTR250 Type LDは更にシート高が低く740mmとなっていますが、VTR250-Fも充分に足つき性は良好なので身長が高くない方でも心配はなさそうです。
CBR250Rはレーサーをイメージした車両の為、シート高は高く780mm。これも決して高い数値ではないのですが、VTR250-Fと比べると足つきは若干悪く感じます。
走り出せばベテランライダーも納得の走行性能
VTR250-Fに跨ると、スッとサスペンションがすっと沈み込みます。柔らいサスペンションなので段差やコーナーなどではサスペンションの性能を使い切ってしまい底づきしてしまうのではないか?とすら感じましたが、実際には沈み込みは柔らかいのですが底づきする事はなくしなやかに動きます。
見た目にもコンパクトなVTR250-Fですが乗ってみると見た目以上にコンパクトに感じます。特にコーナリング時など、車体を倒していくのがとても軽く感じるので軽快にコーナリングをすることが出来ます。
広い舗装された駐車場や河川敷などにパイロンを置いて決められたコースを走ってタイムを競う競技であるジムカーナの上位入賞者を見てもVTR250を使っているユーザーを目にすることがあります。
パイロンとパイロンの間をスラロームしながら走行していくジムカーナの場合は排気量やパワーよりも軽快さが大事になってくる為、VTR250が使用されることがあるようです。
圧倒的なパワーはありませんが、軽快さという点では非常に優秀なVTR250-Fはバイクを操る楽しさを感じさせてくれます。