鉄道/おすすめ鉄道旅行

『マッサン』ゆかりの地、「瀬戸内マリンビュー」の旅(2ページ目)

広島から呉線経由で瀬戸内海に沿って三原まで走る観光列車「瀬戸内マリンビュー」が人気だ。沿線にある竹原が、NHK朝ドラ『マッサン』ゆかりの地のひとつで訪問客が増えているためであろう。瀬戸内海を航行するクルーズ船内を思わせるユニークな内装の列車に乗って、のんびり旅をしてみたい。

野田 隆

執筆者:野田 隆

鉄道ガイド


船内をイメージした車内

フリースペース

瀬戸内マリンビュー車内のフリースペース


広に停車した後、仁方(にがた)を通過したあたりから、再び瀬戸内海が現れ、眺めがよくなってくる。車内は瀬戸内海を航行するクルーズ船内をイメージしたつくりで、壁には浮輪やオール、羅針盤が飾られているし、丸窓もあって列車内とは思えない。電車ではなくディーゼルカーにしたのも船のエンジン音を真似したいためだろうか?

自由席への連絡扉付近のカウンター席は指定券を持っていれば誰でも利用できるフリースペース。乗車記念のボードも用意されていて記念撮影も可能だ。但し、先ほどの観光案内係は呉で降りてしまったので、他の乗客に頼むしかない。車内販売もないこともあわせ、観光列車にしてはちょっと淋しい。

「瀬戸内マリンビュー」の車窓から(安浦~竹原)

安浦~風早の車窓から

安浦~風早の車窓から


安浦あたりの車窓から見える瀬戸内海には牡蠣(カキ)の養殖イカダが浮かんでいる。風もなく波もほとんど立たず、暖かで、のどかだ。牡蠣を話題にすれば、そろそろおなかがすいてくる頃。急には駅弁を入手することはできないので、乗車前に、広島駅で穴子飯やカキ弁当を買っておこう。
竹原で5分停車

竹原で5分停車

安芸津に停まり、しばらくすると列車は山間部にさしかかる。やがて竹原で対向列車すれ違いのため5分間停車。NHK朝ドラ『マッサン』(2014年秋~2015年春放送)人気のせいで、かなりの人が降りていく。
竹鶴政孝の写真

ニッカの創業者竹鶴政孝の写真がホームから見えた


竹原には、マッサンのモデルとなったニッカウヰスキーの創始者・竹鶴政孝の生家竹鶴酒造があり、町も安芸の小京都と言われるほどの趣ある場所で、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている。JR西日本と沿線自治体では観光キャンペーンとして、ドラマの登場人物写真などをラッピングした「マッサン電車」を呉線で走らせPRに努めている。
NHK朝ドラ『マッサン』のPR電車

NHK朝ドラ『マッサン』のPR電車



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