リフォーム費用/リフォーム予算・相場とその読み方

リフォームの目的別 予算相場のつかみ方とその注意点

ひとくちにリフォームと言っても、実はその工事の目的によっては、施工事例に掲載されている工事費用をそのまま参考にできない場合もあります。今回はリフォームの目的や種類によって異なってくる相場感と注意しておきたいポイントについてご紹介します。

大野 光政

執筆者:大野 光政

リフォームにかかるお金ガイド

リフォームの種類・目的

リフォーム事例を参考にして予算を把握しようとする前に、自分が考えているリフォームの目的を明確にして、その予算を左右するポイントについてつかんでおきましょう。

皆さんはリフォームを考える時、インターネットや雑誌などに掲載されている事例を参考にして、費用の相場をつかむことが多いと思います。自分が検討している内容に近いプランをチェックして、おおよその予算を把握するといった具合です。

ですが「リフォーム」は、意味するところが実に幅広く多種多様であるため、似たようなプランに思えても、予算が大きく異なってくることも少なくありません。

今回は見過ごされがちな「リフォームの目的・種類」と、その予算イメージのつかみ方についてご紹介いたします。

リフォームは目的・種類によって異なる

そもそも「リフォーム」という言葉は最近でこそ当たり前に活用されていますが、かつては「増改築」や「修繕」などといった言葉の方が一般的でした。それが今では、設備の交換や模様替え工事といった、既存建物への工事全般を称して「リフォーム」と呼ぶようになりました。

「リフォーム」の重要性がたくさんの方に認識してもらえることは良いことなのですが、一口に「リフォーム」と言っても、その目的や必要性によって、工事内容や施工範囲が異なってくるため、予算を考える上では十分に気をつける必要があります。

今回、リフォームの目的や種類を、次の4つの分類に区分してみました。
  1. メンテナンス
  2. 修理、修繕
  3. 性能の維持・向上
  4. リノベーション

これから検討する我が家のリフォームはどの分類に該当するのか、あるいは複数の要素を持っているのかをチェックして、予算のつかみ方をみていきましょう。

その1)メンテナンス

「メンテナンス」とは維持管理のことです。建物を維持していくための定期的なお手入れ作業・工事を意味しています。いわば、建物のトラブルや劣化を未然に防ぐ工事です。

具体的な例としては、屋根や外壁の塗装工事などが挙げられます。建物の外周部は雨風や暑さ、寒さにさらされているため、私たちが考える以上に劣化が進んでいきます。放置していると、ひび割れなどが発生し、そこから建物内部に水が浸入し、著しく建物の耐久性を低下させていきます。

この「メンテナンス」は、定期的に必要になるものであり、建物の大きさや施工範囲の大小によって工事費用は算出されるため、予算の計画がしやすい工事と言えます。予算を把握したい場合は、インターネットや雑誌の施工事例などをよくチェックして、おおよその相場観をつかんでおきたいものです。

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その2)修理、修繕

「修理、修繕」はその言葉が意味する通り、実際に建物や住宅設備にトラブルが生じてしまい、その不具合箇所を直す作業や工事のことです。具体例を挙げると、故障した給湯器の修理・交換、雨漏り箇所の修繕などです。

給湯器やエアコンといった住宅設備の交換や修理の場合は、その設備の仕様や本体価格、部品価格が明確であるため工事費が算出しやすく、施工事例などを参考にしやすいのですが、雨漏りの場合は雨漏りしている箇所と異なる箇所での不具合が影響していることがあるため、調査費用が生じる可能性があることに気をつけておきましょう。

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次のページでは、「性能の維持・向上」と「リノベーション」についてご紹介します。

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